日本のスマートウォッチでは唯一Apple Watchにだけ搭載されている、心電図アプリケーション。
本記事では、その使い方やデータの見方を詳しく解説します。
まずは動画で使用シーンをご覧ください!
Apple Watchの心電図機能を動画で紹介!
使い方は非常に簡単。
まずはiPhoneのヘルスケアアプリで初期設定を行いますが、ここでは生年月日を入れるだけです。その先は以下のような手順です。
①Apple Watch App で選択されている手首に、Apple Watch をぴったりとフィットさせて装着します。
②Apple Watch で心電図 App を開きます。
③腕を机や膝の上に置きます。
④もう一方の (Apple Watch を着けている手とは反対側の) 手の指を Digital Crown の上にのせます。記録中に Digital Crown を押す必要はありません。
⑤しばらく動かないでじっとする。記録には 30 秒ほどかかります。記録が終わると結果 (分類) が表示されます。症状を追加したい場合は「症状を追加」をタップします。
⑥「保存」をタップして、症状がある場合はそれを記入し、「完了」をタップします。
医師に提出するためのPDFレポートまで作ってくれるのは非常にすばらしいですね。
このレポートはiPhoneの「ヘルスケア」アプリを開いた後、「心臓」→計測した「心電図」のデータの順にタップしていくと見ることができます。
「洞調律」「心房細動」などの診断結果の意味を解説!
測定結果は洞調律、心房細動、低心拍数、高心拍数、判定不能のいずれかに分類されます。
何も問題ない方は「洞調律」とおそらく判定されるでしょう。筆者も上のように「洞調律」と診断されました。
それぞれの判定の意味は以下のような形です。
●洞調律(どうちょうりつ)
心臓が 50 ~ 100 BPM の一定パターンで拍動していることを意味し、心房と心室の拍動のリズムが揃っている場合に起きます。簡単に言えば、「計測時には心臓が正常なリズムを示している状態だった」という結果ですね。
●心房細動(しんぼうさいどう)
心臓が不規則なパターンで拍動していることを意味します。心房細動は、深刻な不整脈や不規則な心拍リズムの典型的な一種なので、これまでに心房細動と診断されたことがない方は医師の診察を受けてください。
●高心拍数または低心拍数
心電図バージョン 1 で心拍数が 50 BPM を下回る場合や 120 BPM を上回る場合や、心電図バージョン 2 で心拍数が 50 BPM を下回る場合。
心拍数が低い理由としては、なんらかの薬の服用や、心臓全体に電気信号が正しく伝導していないことが考えられます。スポーツ選手さながらに体を鍛えている場合も、心拍数が低くなる傾向にあります。
心拍数が高い理由としては、運動、ストレス、緊張、アルコール、脱水症、感染症、心房細動、ほかの種類の不整脈などが考えられます。
●判定不能
判定不能という結果は、記録を分類できないことを意味します。原因としては、以下のいずれかの状況が考えられます。
・心電図バージョン 1 で、心拍数が 100 ~ 120 BPM であり、心房細動ではない場合。
・ペースメーカーや植え込み型除細動器 (ICD) を使っている場合
・記録状態が良好でない場合
などに起こるもの。記録状態をよくするためには、下記のようなことを心がけるとよいでしょう。
・記録中は腕を机や膝の上に置いておく。
・リラックスし、なるべく動かないようにする。
・「設定」で選択されている手首に Apple Watch を装着しているか確かめる。
・コンセントに差し込まれている電化製品から離れて、電気的干渉が起きないようにする。
・Apple Watch の装着がゆるすぎないか確かめる。バンドがぴったりとフィットし、Apple Watch の背面が手首に触れている必要があります。
・手首と Apple Watch がきれいで乾いた状態になっているか確かめます。水分や汗によって記録状態が悪くなることがあります。
不規則な心拍の通知をしてくれる機能も!
またApple Watchの心拍数 App からの通知を有効にしておけば、高心拍数/低心拍数や不規則な心拍リズムが検知されたときに通知が届きます。
iPhoneの「ヘルスケア」アプリを開いた後、「心臓」をタップし、下の方にスクロールしていくと「不規則な心拍の通知」の画面が出てくるので、設定はそこで行いましょう。
なお、実際に心房細動が発見された人は日本でも一定数おり、Twitterで話題になったこともあります!