9月10日にApple Watch Series 10 とともに発表された、ブラックチタニウム仕上げのApple Watch Ultra 2。
新作っぽく発表されていますが、昨年発売のモデルも「Apple Watch Ultra 2」であり、今年のモデルが「Apple Watch Ultra 3」にならなかったことを考えると、基本的には昨年と同じモデルと言えそうです。
一方で、Appleのニュースルームで発表されたプレスリリースを見ると、「新しい」という言葉が頻出。
よく読むと、「watchOS 11」へのアップデートによってApple Watch Ultra 2で使える機能が増えている部分もあるようです。
そこで今回の記事では、
・今年発売の「Apple Watch Ultra 2」は何が新しいのか
・その新しさは、Apple Watch Ultra 2の進化なのか、watchOS 11の進化なのか
を分かりやすく切り分けて解説します。
今年発売の「Apple Watch Ultra 2」の新しさ
ブラックチタニウムのカラーが登場
いちばんインパクトがあったのは新色「ブラックチタニウム」の登場でしょう。
このカラーでは、独自のブラスト加工により、グレード5チタニウムにダイヤモンドライクカーボンを物理蒸着してコーティング。
傷に強く、耐久性が高くなっています。
背面クリスタルは仕上げに合わせた暗い色のジルコニアで作られているそうです。
既存の種類のバンドに新しいブラックハードウェアのオプションが登場
上記のブラックチタニウムの登場に合わせてバンドも変化。
人気のトレイルループ、アルパインループ、オーシャンバンドのすべてで、既存のナチュラルチタニウムに合わせたバンドに加えて、ブラックチタニウム向けの新色が登場しています。
新しいチタニウムミラネーゼループが登場
Apple Watch Ultraのための初のメタルバンドとなる「チタニウムミラネーゼループ」が登場。
Ultra向けの金属製のバンドは、これまで他社製のものを買うしかなかったので、これは朗報ですね!
ダイバーがこれまで愛用してきたメッシュからインスピレーションを得たデザインだそうで、フォーマルな場面でもスタイリッシュに使えそうです。
バンドは、ケースと同じ航空宇宙産業レベルのチタニウムで編み込まれていて、軽量で耐食性あり。
チタニウムワイヤーの編み込み、平面加工、レーザー溶接、研削、精密な研磨を行う独自のプロセスにより、上質な風合いをもたらす高精度に編み込まれたひし形が形成され、デュアルボタンとあらゆるウォータースポーツでもしっかり留めることができるパラシュートスタイルのバックルが備わっています。
チタニウムミラネーゼループはブラックだけでなく、従来のナチュラルのチタニウムカラーもあります。
watchOS 11でUltraだけで使える新機能
9月16日から提供されるwatchOS 11では、Apple Watch Ultraだけに対応した新機能もあるようです。
たとえばアクションボタンは、長押しすることでいつでも簡単にカスタマイズ可能なアクションを切り替えられるようになりました。
これにより、ストップウォッチ、バックトレース、フラッシュライトなどの便利な機能のほか、翻訳、ボイスメモ、Shazamなどの様々な新しいオプションにもすぐにアクセスできます。
また新しい潮位アプリも導入。
ユーザーは、世界中の海岸線とサーフィンスポットの7日間の予測される潮汐情報にアクセス可能。
満潮と干潮、上げ潮と下げ潮、潮位と潮の流れの方向、日の出と日の入りなどを、すべてタイムラインにプロットされた状態で確認することができます。
また、ユーザーは現在地の近くにあるビーチを便利なマップで確認することもでき、新しいコンプリケーションでお気に入りのスポットや最寄りのビーチの現在の潮位情報を一目で確認することもできます。
睡眠時無呼吸の通知にも対応
また、Apple Watch Series 10、ブラックチタニウム仕上げのApple Watch Ultra 2とともに発表された「睡眠時無呼の通知」機能もApple Watch Ultra 2は対応。
こちらの機能については、別の記事に別途まとめていますので、そちらをチェックしてみてください。
【あわせて読みたい】Apple Watchに睡眠時無呼吸の通知機能が新登場! 詳細と対応モデルは?
通常のSeries 10にもチタン素材登場でUltra人気にも陰り?
また、Apple Watch Ultra 2の進化とは関係のない話ですが、今年のApple Watch Series 10にはチタン素材のケースが登場。
あわせてメタルバンドもリニューアルされ、チタン素材にピッタリ合った見た目になりました。
Apple Watch Ultra 2は「チタンという高級素材を使ったApple Watch」である点が大きな魅力でしたが、Series 10にもチタン素材が登場したことで、Apple Watch Ultraシリーズの優位性や魅力は薄まった……とも言えると思います。
価格面でもApple Watch Ultra 2 は12万8800円~と価格は去年から据え置きで、新登場のチタニウムミラネーゼループをあわせた場合も144,800円ですが、Apple Watch Series 10のチタンケースにステンレスのリンクブレスレットを合わせると、価格は163,800円に。
Apple Watchの通常シリーズのほうが価格も上回ってしまいますし、「Ultraほど大画面じゃなくていい」「運動やアウトドアアクティビティの機能はいらない」「でも高級なモデルは欲しい」という人はApple Watch Series 10のチタンモデル+メタルバンドの組み合わせを選ぶでしょう。
実際、Ultraはアウトドアテイストのデザインが好みが分かれるところですが、通常シリーズのチタンモデルは、万人に受けそうなスッキリした見た目をしています。
Apple Watch 通常シリーズのデザイン面の進化もあって、今年は通常シリーズのほうが人気が出そうで、Ultraの優位性は「バッテリー容量の大きさ」「画面の大きさ」「ボタンの多さやアウトドアアクティビティで使用する際の便利さ」などに絞られたといえるでしょう。
そのほか新機能っぽいのは大体は新OSの機能
ここまで書いてきたあたりが、筆者が認識している範囲の、今年のApple Watch Ultra 2の進化のポイントです。
やはり「Apple Watch Ultra 3」にならなかっただけあり、時計本体の性能は基本的に昨年発売の2と一緒と考えて良さそうです。
なので、初代のApple Watch Ultraや、去年のApple Watch Ultra 2を持っている人は、全く買い替えの必要はなさそう……といえます。
Appleのプレスリリースや、新製品発表をもとに書かれた記事では、それ以外にも新機能っぽいものが色々と書かれていますが、その大半は「watchOS 11」へのアップデートで、旧モデル(Series 6以降)でも使える新機能といえそうです。
なお「watchOS 11」の進化ポイントは別記事にまとめていますので、下記をチェックしてみてください!
【あわせて読みたい】9月16日(月)から提供開始のwatchOS 11の新機能&対応のApple Watchモデルまとめ
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