スポーツ愛好者向けのSNS「Strava(ストラバ)」が毎年恒例の年次レポート(*1)を発表しました。
それによると、2023年に世界中で最も多くのユーザーがランニングの記録をStravaへアップロードするために使用したデバイスはGarmin Forerunner 235でした。
*1. Strava Year In Sport Trend Report.
Garmin Forerunner 235の販売が開始されたのは2015年10月。なんと8年前のモデルです。
対象を米国内に限っても、最人気のランニングウォッチは2019年に販売開始されたGarmin Forerunner 245 Musicでした。これにしても5年前のモデルです。
Stravaのユーザー数は全世界で1億2000万人に達しているとのこと。そのなかで最もアップロードされたデータが多かったスポーツは1位ランニング、2位サイクリング、3位ウォーキングの順でした。
ちなみにサイクリングの分野でもGarmin Edge 530が最も使用されたデバイスでした。
Stravaユーザー、つまりスポーツを愛好する人たちの間で、Garminは確固たる位置を占めているようです。
なぜランナーたちはGarminを好むのか
写真は上位モデルのGarmin Forerunner 965
Garmin Forerunner 235は基本的なGPS機能を備えて、ランの距離、ペース、タイム、そしてランナーの心拍数を計測します。これらについてはApple Watchを始めとする多くのスマートウォッチやランニングウォッチとさほど大きな違いはありません。
しかし、Garmin Forerunner 235はエクササイズに特化した製品であるため、バッテリーの持続時間が非常に長いことが大きな特長です。GPSを使用するモードであっても11時間、通常モードであれば11日間持つということです。
それでいて、Garmin Forerunner 235の製品価格はお手頃です。2024年1月13日時点のアマゾン日本語版では日本正規品が16,780円で販売されていました。
Garmin Forerunner 235
Apple Watchで最も安いモデル(SE)でも最低3万円以上することを考えると、かなりのコストパフォーマンスです。
私見になりますが、Apple Watchと比較する上でGarminが持つ最大のアドバンテージはスマホの種類に依存しないことではないでしょうか。
Apple WatchはiPhoneなしには使えません。それがあるがためにスポーツ分野以外でも多彩な機能が可能になっているわけですが、そうしたものを腕時計には求めない人もまた多いようです。
●執筆者プロフィール 角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー走部監督を務める。年に数回、フルマラソンやウルトラマラソンを走る市民ランナーでもある。フルマラソンのベストタイムは3時間26分。公式Facebookはhttps://www.facebook.com/WriterKakutani