ハイコストパフォーマンスのAmazfitから新作登場
「Up Your Game」をスローガンにウェアラブル製品を2015年より展開するAmazfit(アマズフィット)。
圧倒的なコストパフォーマンスで世界シェアをどんどん伸ばしています。
そして「低価格ブランド」という位置付けから「高品質ブランド」というイメージに進化しつつあります。
今回ご紹介する「Amazfit GTR 4」も「高品質・高機能」を最大の武器にしながら価格を抑えています。
Amazfitにはいくつかのシリーズがありますが、大きく分けると
・丸型文字盤のGTR
・角型文字盤のGTS
・タフウォッチのT-Rex
・角型エントリーモデルのBip
・バンドタイプのBand
という分類になります。
Amazfit GTR 4とは
今回ご紹介するのは2022年10月発売の「Amazfit GTR 4」です。
丸型スマートウォッチの最新タイプで、前作「Amazfit GTR 3」も優れた製品でしたが、さらにパワーアップしています。
ビジネス&スポーツを両立するフラッグシップモデルで。高精度の測位とロングバッテリーが特徴の一つです。
今回も価格は31,900円(税込)になっており、圧倒的なコストパフォーマンス、という表現も納得の商品です。
機能としては下記のようになります。
通常のスマートウォッチが持つべき機能のほとんど全てを装備しています。
なお中国製のスマートウォッチでは「Suica対応」の製品がありませんが、「Amazfit GTR 4」もSuicaには未対応です。
ほかブランド側が推している特徴は以下のような点。
ルートインポートなどはOTAアップデートで対応予定です。
・150+スポーツモード&筋力トレーニング認識
・デュアルバンド測位&ルートインポート
・12日間の超ロングバッテリー
・24時間365日の健康管理
・Bluetooth通話&音楽ストレージ2.3GB
また動画のレビューも用意していますので、操作感などは動画でぜひご確認ください。
記事では触れていない機能についても、数多く触れています!
過去の記事
「Amazfit GTR 4」と「Amazfit GTR 3」の比較
ケースサイズ
GTR 4・・・46.0mm×46.0mm×12.4mm
GTR 3・・・45.8mm×45.8mm×10.8mm
GTR 4にバージョンアップされて画面は若干大きくなりました。
やはり見やすさは新型GTR 4の方が見やすいですね。
また、厚さはGTR 4の方が少し厚くなりました。
画面表示
GTR 4・・・1.43インチ、466×466ピクセル
GTR 3・・・1.39インチ、454×454ピクセル
ケースサイズが大きくなり、当然ピクセル数も増えています。
発色にはそれほど大きな差はなさそうですが、GTR 4はやはり大きい分だけ見やすくなっています。
重量
GTR 4・・・34g
GTR 3・・・32g
やはり、大きくなった分GTR 4の方が少しだけ重くなっています。
体感的には2gの差は感じ取ることはできなそうですが。
バッテリー容量と持続時間
GTR 4・・・475mAh、最大24日間使用(標準使用14日間)
GTR 3・・・450mAh、最大21日間使用
バッテリーの持ちはAmazfit GTRシリーズのストロングポイントですが、GTR 4になってさらにロングバッテリーになっているようです。
衛星測位(GNSS)
GTR 3は5サテライトシステム(GPS、GLONASS、Galileo、BDS、QZSS)でしたが、GTR4は NAVICが加わってその数が6になりました。
OS
GTR 4・・・ZeppOS2.0
GTR 3・・・ZeppOS
GTR 4になってZeppOSが2.0にアップデートされました。
アニメーションのなめらかさなどがさらにパワーアップされているようです。
価格
GTR 4・・・31,900円
GTR 3・・・34,800円
GTR 4でグレードアップしましたが、なんと価格は下がっています!
大型サイズになり、OSもアップグレードされていることを考えるとスゴいことです。
開封から外観チェック
それでは入手した「Amazfit GTR 4」を開封し、外観をチェックしていきます。
外箱はこのようなデザイン。
中を開けると、スマートウォッチ本体がシンプルに入っています。
スローガンの「UP YOUR GAME」の文字が見えます。
中身を取り出すと、スマートウォッチ本体、充電ケーブル、説明書が入っています。
裏側を見てみると、センサーが6個。
かぶれにくく、金属アレルギーのある方でも大丈夫そう。
専用の充電ケーブルを装着するとこんな感じになります。
0%からフル充電までは約2時間。そこから節約しながら使えば3週間以上バッテリーが持つ計算です。
GPSや常時表示などをガシガシ使っても10日は充電しなくてもOKのようです。
ベルトはワンタッチで外すことのできるタイプ。
22mmのワンタッチベルトとすぐに交換できます。
革ベルトなんかも合いそうですが、今後はヴィンテージブラウンレザーのモデルも発売予定だそうです。
尾錠部分はマットなステンレス。高級感があります。
ケースはマットなアルミケースで、すっきりとしたデザインです。
レーシングスタイルのナビゲーションクラウン、一体型スケールベゼルとガラスカバーなど、流線型の見た目が美しいです。
上側のボタンはスクロールにも対応したデジタルクラウンになっていて、形状的にも押しやすく操作しやすくなっています。
下側のボタンには一番使う機能を割り当てることができます。
デフォルトでは「運動」が割り当てられていて、すぐにアクティビティを始められるようになっています。
タッチスクリーンは指紋のつきにくいコーティングが施されている強化ガラス。
ベゼルの部分には細かい目盛りが印字されていて、さりげない高級感があります。
ペアリングして試用スタート
外観をチェックしたところで、早速使い始めてみます。
Zeppアプリから「マイデバイスの追加」をして、スマートウォッチに表示されるQRコードを読み取るとペアリングされ、すぐに使い始められます。
Zeppアプリはアクティビティ記録やPAIなどの運動ログ、睡眠や心拍数やストレスなどの身体ログを管理できるアプリで、とても整理されています。
「アプリストア」からさまざまなアプリもダウンロードできます。
ゲームアプリやニュースアプリなどの追加もできます。
ウォッチフェイスの追加などもこのZeppアプリから行うことができます。
ウォッチフェイス
もっとも、プリインストールされている文字盤だけでも魅力的なものがたくさんあります。
最大200以上の文字盤がありミニゲームが楽しめる面白い文字盤もあります!
やはりクラシカルな丸型タイプのスマートウォッチにはアナログ文字盤が似合います。
ビジネスシーンで使用しても違和感がなさそうです。
大型1.43インチフルカラーHD AMOLEDディスプレイは超鮮明で明るいです。
466×466ピクセルの高解像度、高品質 326ppiというディスプレイの特徴を文字盤でも楽しめます。
クイックアクセスアプリ
通常画面から右にスワイプして確認できる「クイックアクセスアプリ」もZeppアプリから変更することができます。
「プロフィール」→「マイデバイスのAmazfit GTR 4」→「スマートウォッチ設定」→「クイックアクセスアプリを編集」から7つまで選べます。
また左にスワイプした際に出てくる「ショートカットカード」の項目もカスタマイズが可能です。
運動とGPS
「Amazfit GTR 4」は150以上のスポーツモードを搭載。屋外ランニング、ランニングマシン、ウォーキング、屋内ウォーキング、屋外サイクリング、水泳(プール)、ローイングマシン、エリプティカルの8種類に関しては動きを自動で認識してデータを記録します。
筋力トレーニングのエクササイズをスマートに認識してくれる点も特徴の一つです。
ただ、GPSと連動させてしっかりと数値を取るのであれば、GPSを連動させてからスタートさせる必要があります。
今回の試用では、このGPSをキャッチするまでに平均して1分以上の時間がかかっていて、微妙にストレスを感じました。
ビルの少ない開けた場所でスタートすれば問題ないと思いますが。
なおGPSのほかGLONASS、GALILEOなど6つの衛星測位システムに対応していて、同時に2つの衛星電波を利用できるデュアルバンド位置測位システムも搭載。位置情報の測定は始めた後は非常に正確でした。
またルートインポートの機能もOTAアップデートで提供予定です。
PeakBeatによる詳しいデータの取得
ZeppOSに搭載されたPeakBeatというアルゴリズム解析により、最大酸素摂取量(最大 VO2)、完全回復時間、トレーニングの負荷、トレーニング効果などの専門的なデータを取得できます。
GarminやPolarなどのランニングに特化したモデルにも引けを取らない詳しいデータ解析ができる「Amazfit GTR 4」は本当に多機能なスマートウォッチだと驚かされます。
またStravaやadidas Runningのアプリとも同期可能です。
VO2maxを測定させるためには「屋外ランニングで10分以上」のトレーニングが必要のようです。
信号待ちなどはメインボタンを押してトレーニングを中断し、再開させるようにした方が正確な数値が出るようです。
GPSの精度も満足のいく結果でした。
他のスポーツモードではフットサルをする前に「インドアサッカー」を選んでスタートさせてみました。
ただ、このモードではGPS追跡はせず、あくまで心拍数と経過時間とステップ数で強度の計算をしているようでした。
ジョギング程度の軽い運動に比べて、強度の高いフットサルの方がスマートウォッチ的には軽い運動と捉えられているようで、こちらは少し体感との違いを感じました。
睡眠などの身体ログ
ZeppOSに搭載されたBioTracker PPG 4.0というアルゴリズム解析により、重要な健康データを正確にモニタリングしてくれます。
ワンタップから45秒で心拍数、血中酸素レベル、ストレスレベル、呼吸効率を分析してくれますし、バックグラウンドでも24時間のモニタリングをしています。
睡眠の質やストレスレベルも正確に測定しデータとして蓄積されます。
そのほかの健康機能
またモーニングアップデートという機能により、睡眠時間や天気、バッテリーの状態などが毎朝表示されるのも嬉しいところです。
そのほか日常で役立つ機能
音楽再生機能
音楽再生機能は「スマホの音楽の再生・停止」といった機能のほか、本体に約2.3GBのローカルミュージックストレージを備えていて、音楽を保存して聞くことも可能となっています。
音声アシスタント機能と通話機能
Amazon Alexaの使用により、アラームやタイマーの設定、天気の確認、スマートホーム機器の操作などが可能。
もちろん日本語にも対応しています。
なおオフラインの環境の音声アシスタントでも、タイマーやアラームの設定などが可能です。
マイク&スピーカーを利用して、こちらで通話をすることもできます。
他には以下のような機能があります。
・音声メモ(録音)
・ポモドーロタイマー
・リモート撮影
・toDoリスト
・スマホを探す
・深呼吸
まとめ
Amazfit製品は今までもいくつか試していますが、どんどん進化が続いています。
昨年モデルも高機能でしたが、やっぱり新しいモデルは少しずつ改善されています。
ZeppOSも2.0にバージョンアップされ、身体ログや運動ログのアルゴリズムもグレードがアップしているようです。
既に前モデルを購入しているのであれば無理に買い替えなくてもいいかもしれませんが、2年前のモデルと比べれば飛躍的に機能がアップしていると言えるでしょう。
価格もこの機能に比べれば驚くほど安価だと言えますので、スマートウォッチ初心者にも買い替えをご検討の方にもオススメできる商品です。
●ライター 杉本陽介
スポーツ好きアラフィフ男子。常にスマートウォッチを両腕に着け、1日12,000歩を目標にしている。