今や世界的な家電メーカーであるHuawei(ファーウェイ)。スマートウォッチの分野でも勢力を拡大し、中国製ブランドの中でもブランド力は頭ひとつ抜け出している感もあります。
Huaweiブランドの魅力は高いコストパフォーマンスと、幅広い選択肢でしょうか。
現行のシリーズだけでも下記のように細かくラインナップされています。
WATCH GT Proシリーズ
WATCH GT Runner
WATCH GTシリーズ
WATCHシリーズ
WATCH FITシリーズ
WATCH FIT mini
Bandシリーズ
数あるHuaweiブランドの中でもWATCH GT Proシリーズは最高級のフラッグシップモデルとして君臨しています。
現行ではHuaweiの最上位モデルであるWATCH GT 3 Proを使用する機会を得ましたので、使用レビューをお届けしたいと思います。
WATCH GT 3 Proシリーズのラインナップ
WATCH GT 3 Proには主に男性を対象にした46mmモデルと、女性でも違和感なく使用できる43mmの2サイズがラインナップされています。
加えて、バンドがスポーティーなシリコンラバーの「アクティブモデル」、上質な革ベルトの「クラシックモデル」、ハイクラスな印象のナノセラミックボディ「エレガントモデル」3タイプがあります。
どのモデルも高級感に溢れています。
HUAWEI WATCH GT 3 Pro 46mm アクティブモデル
¥43,780
HUAWEI WATCH GT 3 Pro 46mm クラシックモデル
¥47,080
HUAWEI WATCH GT 3 Pro 43mm エレガントモデル
¥76,780
HUAWEI WATCH GT 3 Pro 43mm クラシックモデル
¥54,780
スペックとしては下記のように、決済機能がない以外はほぼすべてのことができると言っていいでしょう。
開封〜外観チェック
今回使用するのはHUAWEI WATCH GT 3 Pro 46mm アクティブモデル。
もっとも売れ筋のモデルだと推察されます。
外箱を開けると、どっしりとした質感のHUAWEI WATCH GT 3 Proが鎮座しています。
箱の中身はスマートウォッチ本体と専用充電ケーブル、説明書の3点セットです。
チタンケースとサファイアガラス
高級感の一番の理由はケースに採用されたチタンと文字盤全面に広がるサファイアガラスでしょう。
軽くて丈夫なチタンケースのおかげで、大ぶりなケースにも関わらず軽い質感になっています。
サファイアガラスもとてもきれいで、保護用のフィルムなど必要なさそうです。
程よい重さと滑らかな質感は、数あるスマートウォッチの中でも最上級だと感じます。
物理ボタンは2つで、上のボタンはデジタルクラウンとして、スクロールにも使えます。
機能面にも配慮されていますね。
ケースの厚みは10.9mm。薄型で袖口の邪魔をしません。
シリコンラバーベルトと充電ケーブル
裏面は肌にやさしそうなポリカーボネート。充電ケーブルのマグネット力も程よく、外れたりすることもなさそうです。
ちなみにバッテリーはフル充電で14日間の連続使用も可能。
もちろん機能をフルに使えば数日で充電しなければなりませんが、アップルウォッチに比べたら雲泥の差です。
しかも急速充電対応。
わずかな時間の充電で長く使えます。
質の良いシリコンラバーベルトには「HUAWEI WATCH GT」の刻印が、また、尾錠部分には「HUAWEI」の刻印があり、こちらもブランドへのロイヤリティを高める効果がありそうです。
ベルトはワンタッチで外れるようになっており、シチュエーションによって付け替えることができます。
ウォッチフェイス
HUAWEI WATCH GT 3 Proには魅力的なウォッチフェイスがたくさん用意されています。
前作に比べて1.43インチと大きくなった(前作は1.39インチ)画面に有機ELのディスプレイは本当になめらかに動きます。
常時表示にももちろん対応。
オフ画面はオン画面と連動していて、例えば「ゴルフ」の画面のオフ画面も長針がゴルフクラブに短針がティーになっていたりします。
遊び心も忘れていないですね。
HUAWEI WATCH GT 3 Proの使用感
数日使用してみて、スワイプさせたりスクロールさせたりした場合のサクサク感がたまりません。
画面が大きく、はっきり見えるのも好印象です。
通常の画面から右にスワイプさせていく「カスタムカード」は設定から選ぶことができます。
ここで確認する文字がとても大きく、いちいちスマートフォンで確認しなくても、腕元の確認で十分です。
「通知」でLINEの文章なども表示されますが、文字が大きいので本体を見に行く必要がないほどです。
HarmonyOSの実力
Huawei独自のシステムであるHarmonyOSの進化によって、各種計測の精度も上がっているようです。
心拍計測
TruSeen5.0のアルゴリズムで心拍計測の精度が上がっているようです。
トレーニングなどの際に、心拍計測の正確性はもっとも大切な部分です。
体感的にも、心拍の変動をキャッチするのが早くなった気がします。
睡眠計測
TruSleep2.0によって睡眠のモニタリング性能も上がっています。
寝起きでウトウトしている時間も正確に計測されていました。
ストレス計測
TruRelaxによって24時間のストレスモニタリングを行っています。
正直に言ってストレスの数値に関しては(自分があまり高くならないので)ふーんとしか思いませんが、心拍計測や睡眠計測の正確性をみると、こちらも信頼のおける数値なのでしょう。
皮膚温度計測
こちらはいわゆる「体温」とは違いますが、毎日モニタリングしていると異常をはっきりと知ることができそうです。
睡眠時に高くなる傾向があるようですね。
各種ワークアウトと5サテライトシステム
心拍をしっかり計測してくれるので、トレーンング結果にも信頼が置けます。
ワークアウトには100種類以上のモードが用意されていますが、基本的に使うのはランニング、ウォーキング、サイクリングくらいで、それが正確に計測されればそれ以上は求めません。
それよりも、5サテライトシステムでGPSの精度が(おそらく)上がっていることのほうが利点でしょう。
乳酸閾値のトレーニングもしてみましたが、まずまず信じていい結果になったのかなと思います。
ちなみに、この乳酸閾値は他のメーカーのスマートウォッチでも、最上級のアスリートモデルにしか搭載されていないような機能です。
この価格のスマートウォッチで、しかもビジネスにも使える万能型スマートウォッチにこの機能がついているのはとてもお得だと感じます。
ただ、GPSをつかんでからトレーニングを始めないといけないのですが、そのGPSキャッチが少し遅いように感じました。
まあ、ビルの合間でトレーニングを開始し始めるのがいけないのでしょうが。。
まとめ
数日間HUAWEI WATCH GT 3 Proを使用し、感じた不満はほとんどありませんでした。
SUICAなどの決済機能がないのがちょっと惜しいところですが、スマホを持っていれば特に問題にもならないでしょう。
HUAWEI WATCH GT 3 Proをしばらく使ってみて、機能というよりも、時計そのものの質感であったり、画面の大きさのちょうどよさだったり、画面のきれいさなど、普段スマートウォッチ選びとして重視しない部分にむしろ優位性を感じました。
スマートウォッチはあくまで「時計」であって、一番身近なアクセサリーだと考えると、このHUAWEI WATCH GT 3 Proを上回るものはあまり存在しないかもしれません。
アップルウォッチはiPhoneと連動した機能が魅力ですが、アップルウォッチを使用できないAndroidユーザーだったら、このスマートウォッチがファーストチョイスかもしれないなと感じさせられました。
機能表だけでは伝わりにくい実機の質感をお店などでぜひ味わってもらえたら、この金額が安い、と思えるのではないかと感じました。
●ライター 杉本陽介
スポーツ好きアラフィフ男子。常にスマートウォッチを両腕に着け、1日12,000歩を目標にしている。