5万円程度の価格になる最新のApple Watchから、数千円でAmazonで買えるモデルまで、多種多様な製品が出揃ってきたスマートウォッチ。
商品のバリエーションが増えたからこそ、「興味があるけど最初に何を買ったらいいのか分からない」という人は多いでしょう。
そんなスマートウォッチ入門者が機種選びで重視すべきなのは
・画面が見やすいこと
・スマートウォッチとして一通りの機能が揃っていること
・そのうえで、操作が難しくなく簡単なこと
・なおかつ価格が高すぎないこと
といったあたりでしょうか。
本記事では、そんな条件がバッチリ揃った今年6月発売のスマートウォッチ『HUAWEI WATCH FIT 2』のレビューをお届けします。
なお動画のレビューもYouTubeで公開しています。下記からもご覧になれますので、操作感などはこちらでチェックを!
レビューするモデルはこちら!
HUAWEI WATCH FIT 2
『HUAWEI WATCH FIT 2』はアイルブルー/サクラピンク/ミッドナイトブラックの3つのカラーから選べるシリコンバンドのアクティブモデル、ムーンホワイト/ネビュラグレーの2色を用意したレザーバンドのクラシックモデルの2タイプで展開。
アクティブモデルは市場想定価格20,680円(税込)、クラシックモデルは市場想定価格23,980円(税込)です。
価格的には中位機種といえる価格帯で、性能も下記で説明するように格安のモデルより豊富。
今回レビューしたのはアイルブルーのアクティブモデルになります。
スマートウォッチとしての性能チェックリスト
まず、本モデルがスマートウォッチとしてどんな性能を持っているのか、一般的なスマートウォッチに搭載されている機能のチェックリストで確認してみます。
上記の緑色の部分が搭載している機能で、このように幅広い機能を持ったスマートウォッチといえます。
スマホの通知を受け取れたり、心拍数を計測できて睡眠・運動も測れたりする機能があるのは当然のこと、細かな便利な機能もついています。
まずマイクとスピーカーが搭載している点は、価格が2万円程度する中位機種ならでは。
このスマートウォッチをスマホと接続することで、スマートウォッチから通話もできます。ただし、GoogleアシスタントやAmazon Alexaのような音声アシスタントが付いてない点はご注意を。
また運動関係の機能では最大酸素摂取量(Vo2MAX)が計測可能。
5種(GPS + GLONASS + BeiDou + Galileo + QZSS)衛星測位システムに対応している点を考えても、町中でのランニング等であれば位置情報も含めてバッチリ運動を計測してくれそうです。
なお音楽の機能については、Androidスマートフォンと一緒に使った場合は、スマートウォッチ本体に音楽を保存してペアリングしたイヤホンやスマートウォッチのスピーカーから再生することも可能。この点はポイントが高いです。
一方でiPhoneの場合は、iPhoneに保存されている音楽の再生や停止などの操作のみとなります。
なお防水は5気圧。バッテリーはフル充電の状態から通常使用で10日間、ヘビーユースで7日間使用することができます。
では、以下で具体的な使用感を紹介していきます。
ここから使用レビュー
大画面で視認性も操作性も◎
まずは外観をチェック。
このようにディスプレイはシリコンバンドよりも少し横幅が大きめで、バンド型のスマートウォッチとしては非常に大画面と言えます。
炎天下の屋外で見ても視認性はバッチリでした。
ウォッチフェイスは1.74インチAMOLEDディスプレイ。画面占有率は約72%で、ベゼル幅は同シリーズの前モデルより約0.55mm削減されたそうです。
そしてタッチディスプレイのスマートウォッチでは画面の大きさは「操作のしやすさ」につながります。
天気を見たり、心拍数を見たり、その日の運動データを見たり、通知を確認したりするには、左右上下のスワイプ操作が必要になりますが、その操作もしやすく、タッチパネルの感度も良好な印象でした。
なおシリコンのバンドはサラッとしていて、非常に柔らか&しなやかな質感。
腕につけていてもストレスは感じませんし、裏側の中央部分は凹んでいるので、汗のベタつきも感じにくいです。
ホームボタン的な物理ボタンがついている!
そして、このスマートウォッチが入門者向けといえるポイントは、物理ボタンが右側面についていること。
このボタンを一度押すと、機能(アプリ)が一覧表示されたホーム画面に戻り、もう一度押すとウォッチフェイス(常時表示の画面)に戻ります。
いわゆるiPhoneやiPadのホームボタンのようなもので、ガジェットの操作になれていない人には非常に安心といえるでしょう。
なおウォッチフェイスは運動系の機能を大きく表示するもの、天気を大きく表示するもの、アナログ時計風のものなど様々なバリエーションがあり。
プリインストールされているテーマの他にも、ウォッチフェイスストアから数多くのウォッチフェイスをダウンロードできます。
そして上記の文字盤のように、「どの位置に、何の項目を表示するのか」を自分で選べる文字盤もあります。
このあたりのカスタマイズ性の高さもポイントが高いです!
音楽再生
スマートフォンからウォッチへ音楽データをインポート可能※4なため、より気軽に音楽再生を楽しめたりと、あなたの毎日を楽しく彩るパートナーとして活躍します。
ワークアウト機能も非常に充実!
そしてこちらのスマートウォッチの特徴は、ランニングを中心としたワークアウトの測定機能が非常に充実しているところ。
上記のように様々な指標でランニングの能力をチェックしたり、負荷や回復時間を確認したりすることができます。
そのため、日常的にランニングをしている人にもオススメのスマートウォッチといえるでしょう。
なおランニングやサイクリングなどのベーシックな運動を中心に、全部で97種類のワークアウトモードに対応しています。
面白いのは、ワークアウトの前に音声付きのウォームアップ・ストレッチ動画を見られること。
動作デモンストレーションをウォッチ画面から見ることができ、英語の音声ガイダンスもついているため、画面を見続けなくてもストレッチが可能です。
このあたりは上記の動画レビューで紹介していますので、是非チェックしてみてください。
なおランニングのワークアウトでは、様々なメニューがプリインストールされています。
上記は、そのうちの「ラン&ウォーク」の初級を実践してみた結果。
VO2MAXを含めて非常に多くの指標が計測されているのが分かると思います。
心拍数などの変化はこのようにグラフで確認することも可能になっています。
ペースなどもこのようにグラフで可視化されると分かりやすいですね。
先述のように測位システムは5種(GPS + GLONASS + BeiDou + Galileo + QZSS)に対応しているので、走った軌跡を確認しても精度はなかなか良好。
川沿いの上の道を走ったのか、下の道を走ったのかも結構しっかり区別してくれていました。
なお筆者のように、そこまで本格的にランニングをしていない人にはやや手に余る機能ですが、本モデルにはAIランニングコーチ機能も搭載。
性別、身長、体重に加えて、心拍数、ランニングの距離と頻度ペースなどを考慮して、自分に合わせたトレーニングプランをカスタマイズ可能。1週間のトレーニングデータを科学的に分析し、翌週のランニングスケジュールを自動的に調整してくれるので、段階的な成長が期待できます。
上記のようにアプリ上で質問に答えていくだけでメニューを作成してくれるので、ランニングを日常的に行っている人はぜひ試してみて欲しい機能です。
Bluetooth通話機能を搭載
スマートウォッチから電話に応答し、そのまま通話を続けることができます。
またクイックSMS返信機能にも対応し、定型文を使ってSMSに応答することも可能。
筆者はあまり使うことはありませんでしたが、スマホをポケットから取り出せないときには便利に使えそうな機能だと感じました。
健康系のモニタリング機能
健康系の機能では、最近の高性能なスマートウォッチでは搭載するモデルが増えてきた血中酸素の常時測定に対応。
少し数値が低く出過ぎるタイミングも時々ありましたが、感度は概ね問題なしという印象でした。
心拍数モニタリングのほか、独自の指標のストレスモニタリングなどの機能もついています。
心拍数の状態が手元でしっかり見れるのは、運動中や心身を落ち着けたいタイミングでは便利と言えるでしょう。
睡眠計測のデータについては、スマートウォッチ本体では見れる情報が少ないですが、アプリ上で非常に詳細なデータを見ることができます(血中酸素濃度や心拍数も同様にスマホ上のほうが詳しいデータが見られます)。
深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠などの時間別のデータも閲覧可能で、100点満点の睡眠スコアも表示してくれます。
このように週間のグラフを見れたりするのも便利ですね。
体調の変化を感じ取り、より効果的な健康維持をするのに一役買ってくれそうです。
とっても使いやすく、機能豊富な1本!
このように本モデルは、スマートウォッチとして機能が非常に豊富なうえに「使いやすさ」に非常に優れたモデルです。
ガッツリ運動をする人などは他に適したモデルがあるでしょうが、「運動から日常の健康管理、仕事の場面まで幅広く役立つスマートウォッチがほしい」という人には非常にオススメの1本です!
●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、編集部員は常にスマートウォッチを片腕or両腕に着用。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」にも出演。
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