最近はリアルタイムの心拍数をチェックできるスマートリング「Ouraリング」が話題を呼ぶなど、健康関連のウェアラブルデバイスには様々な新しい製品が登場しています。
特に心拍数を計測するデバイスについては、身体に巻くもの、腕に着けるもの(いわゆるスマートウォッチ)、指につけるもの(スマートリング)など、多種多様な製品が乱立している状況です。
そこで今回は、そんな心拍計測ができるウェアラブルデバイスの一つで、「耳で心拍数を測れる」という驚きのイヤホン『Amazfit PowerBuds Pro』の使用レビューをお届けします!
レビューする製品はこちら!
Amazfit PowerBuds Pro
¥16,935(2022/4/46時点のAmazon価格)
「Amazfit」シリーズを販売するZepp Health Corporationは、世界の成人向けスマートウォッチ出荷台数でトップ5入り(2021年の第4四半期)を達成している世界的なスマートウォッチのメーカー。
そのスマートウォッチは圧倒的なコスパの高さと機能の豊富さが日本でも評判を呼んでいます。
そしてスマートウォッチのみならずイヤホンも販売していて、こちらのモデルは「Amazfit PowerBuds」というモデルの上位機種になります。
基本的な機能をザザッと紹介!
上の画像のように本モデルには多種多様な機能が搭載されています。
多くの人が気になるイヤホンの基本的な機能・性能だと
・防水性(IP55 の防塵性と耐水性 ※イヤホンのみ)
・4つのノイズ・キャンセリング・モードがある(屋内、移動、スポーツ、適応)
・マイク搭載で通話ができる
・フル充電で最大9 時間、充電ケースを使えば最大30 時間のバッテリー持続が可能
といった機能はしっかり揃っています。
つまり、日常使用でも運動時の使用でもオールラウンドに使える性能を持っているイヤホンというわけです。
バッテリーの持ちも非常に良いので、ストレスなく普段遣いできるイヤホンといえるでしょう。
ここからが使用レビュー!
こちらが製品のパッケージ。
爽やかなホワイトカラーでデザインにも高級感があります。
開封してみた状態がこちら。
すべてホワイトカラーで統一されています。
イヤホンケースもコロンとした丸い形でかわいいです!
ルックス的には女性にも好きな人が多そうなイヤホンと言えそうです。
替えのイヤーピースはS、L、XLと幅広いサイズあり。
この点でも性別や年齢に関わらず幅広い人が着用できるイヤホンといえるでしょう。
充電ケーブルはType-A(電源側) to Type-C(イヤホン側)となっています。
日本語のページがある説明書がついている点も安心です。
充電ケースのサイズは以下になります。
やや縦が長めですが、そのぶん薄く、コンパクトな部類に入る大きさといえるでしょう。
ポケットに入れて持ち歩いてもみましたが、重さはまったく気になりませんでした。
縦: 60.4 mm
横: 47.3 mm
厚さ: 25 mm
重量: 約 42 g
イヤホンの大きさや装着感は?
イヤホンのサイズはこちら。耳の外に伸びるスティックを備えたスティック型で、そのぶん高さはあります。
高さ: 35.2 mm
幅: 16.7 mm
奥行き: 23.4 mm
一方でスティックの先端部にはマイクが搭載されているため、マイクが口元に近くなって通話の音質等がクリアになるのはメリット。
また、つるんとしたフォルムは可愛らしく、デザイン性も非常に高いと感じます。
なお本製品は両方のイヤホンで合計 6 個のマイクを搭載しており(スティックの先端、本体のイヤーピース側・裏側の各3箇所)、実際に通話で使用してみましたが、相手側も「普段の通話と変わりなく全然よく聞こえる」と話していました。
装着してみた状態がこちら。
重量は約 6.7 g。
仕事をしながら2時間ほど着用を続けてみた際も、特に重みが気になったり痛みが気になったりすることはありませんでした。
ランニング中も落ちることも・落ちそうになることもなかったので、外を歩いたり走ったりするときも問題なく着用できるはずです。
ペアリングは非常に簡単でした!
ペアリングについては、Amazfitの公式アプリである「Zeppアプリ」をスマホでダウンロードし(説明書からのQRコード読み取りでも可能)、アプリから指定の手順でペアリングしていくことで、なんなく設定ができました。
なおペアリングをするときはケースの後部のボタンを長押しします。
このあたりもアプリの手順説明で出てくるので、設定はそう難しくないはずです。
音質やノイズキャンセリングの機能は?
音質については低音がやや強めな印象でした。
なおアプリ上では「音楽イコライザー」という設定項目があり、自分の好みの音質に細かなカスタムが可能。
音質にこだわりがある人は、自分の好みの音質やよく聞く音楽のジャンルにあわせてカスタムするといいでしょう。
マイクで拾った周囲の雑音を逆位相の音で打ち消すことで、騒音を低減してくれるノイズキャンセリングの機能も搭載。
実際に使ってみましたが、高い没入感で音楽に浸ることができました。
そのノイズキャンセリングも「旅行」「運動」「屋内」「適応(周囲に合わせて自動調節)」の4つのモードがあり、細かな調節が可能です。
そしてランニング中やウォーキング中に便利なのが「外部音取込」の機能。
こちらのモードにすると、音楽がカラッっと軽い音質になり、周囲の音がよく聞こえるようになります。
外の音を気にしながら歩いたり走ったりしたいときや、オフィスで音楽を聞きながらも、周囲の人からの呼びかけは聞こえるようにしたいときなどは便利でしょう。
タッチ操作&着脱センサーが便利!
このイヤホンは充電ケースを開くと自動でスマートフォンに接続。
耳からイヤホンを取り外すと自動で音楽は停止&また耳に戻すと再生が再開されるのも非常に便利です。
そしてイヤホンの側面をタッチすることでも「停止・再生」「次の曲へ」「音声アシスタントを起こす」「ノイズキャンセリングや外部音取込をオンにする」といった操作が可能。
タッチする場所はイヤホン側面部の内側。最初はなかなか上手く押せないかもしれませんが、「やや強めに・長めに・しっかり押す」というのがコツだと感じました。
上記のような操作は「タッチ1回だと再生・停止」「タッチ2回だと次の曲へ」などジェスチャーごとに割り振ることも可能。
どのジェスチャーにどの操作を割り振るかは、自分の好きなようにカスタマイズできます。
ちなみにランニング中、走りながら「2回押す」といったジェスチャーの操作をするのはけっこう難しいと感じました(慣れたら上手く押せるようになります)。
ただ、それでもスマホを出して音楽の再生操作をするよりは断然簡単なので、便利な機能なのは間違いありません。
いよいよ運動しながら心拍計測!
そして、このイヤホンの真骨頂である心拍計測も試してみました。
なお心拍計測を行うには、スマートフォンとのBluetooth接続を維持した状態でワークアウトを行うことが必要で、計測開始の操作もスマートフォンから行います。
つまり「イヤホン単体でのワークアウト中の心拍計測は不可能」ということ。
GPSもスマホのものを利用する形で、ランニング中もスマホを持ち歩かなければいけないので、この点は難点といえます。
イメージとしては、このイヤホンは単体で運動を計測できるデバイスではなく、「スマホで計測した運動にプラスして心拍数も計測できるデバイス」と考えたほうがいいでしょう。
また計測できるワークアウトはウォーキング、ランニング、サイクリングの3つのみです。
そして実践してみた感想ですが、スマホのアプリ上でリアルタイムで心拍数等が表示され、その他の指標や現在位置の情報が一挙に確認できる点は面白いと感じました。
表示できる指標は運動時間、速度、距離、燃焼カロリー、心拍数、ペース、歩数など。
どの指標を表示するかもカスタマイズが可能です。
なお1kmを通過するごとに、各種の指標を音声で読み上げてくれる機能もありますが、音声は機械音声でカタコトの英語でした(笑)。
つまり「データを見たいときはスマホを見る」というのが基本的な使い方になります。
上の画像が20分弱ほどランニングをしたときの計測結果です。
Apple Watchでも心拍数を同時に計測してみましたが、数値はほぼ同じだったので、心拍計測は一定の正確性を持っているといえるでしょう。
なお下記のようにペースや心拍数はグラフで表示してくれて、有酸素運動や無酸素運動の時間も表示が可能。
スマホ単体でランニングを計測したときよりも、多くのデータを計測・閲覧可能なのは大きな魅力だと感じました。
なお心拍計測は右耳イヤホンのみ可能。
肌と接触するイヤーピースの部分から心拍計測を行っているため、他社製のイヤーピースを使うと計測精度が落ちる点は注意が必要です。
スマホ首予防に役立つ「頸部保護」機能が想像以上に便利だった!
……という心拍計測の機能が本モデルの一番の魅力だと思っていたのですが、予想外に「これは良い!」と思ったのが「頸部保護」の機能でした。
頸部保護機能とは、イヤホンに搭載したセンサーで頭と首の姿勢を検出してくれる機能です。
長時間のデスクワークやスマホの見すぎなどが原因で、頸椎が真っすぐになってしまうことを「ストレートネック(スマホ首)」といい、肩こりや頭痛などの原因になることは多くの方がご存知でしょう。
この頸部保護機能を上手く活用すれば、スマホ首を予防できそうなのです!
まず、この機能では「自分の頭が何度下がっているか」を計測が可能。
「自分の頭が下がって猫背になっているかどうか」は自分では分からないので、それが把握できるだけでも非常に便利です。
なお筆者は仕事中、この首の角度が表示される画面を出しっぱなしにしてデスクワークを続けてみましたが、この数値を見続けるだけで「あ、また猫背になってきたな」と気づけたので、スマホ首予防に役立ちました。
また姿勢を40分間以上変えないと、イヤホンが自動で音楽を再生してくれてて、猫背を休めるようにリマインドしてくれる機能もありました。
デスクワーク中、イヤホンで音楽を聞きながら仕事をする習慣がある人には、非常に便利な機能だといえるでしょう。
+αの健康機能が豊富な楽しいイヤホン!
このようにAmazfit PowerBuds Proは、心拍計測機能や頸椎保護の機能など、+αの健康機能が豊富なイヤホンです。
仕事中にイヤホンで音楽を聴く習慣がある人、ランニング中にイヤホンで音楽を聴く習慣がある人は、イヤホンを本モデルに変えるだけで、健康維持の意識がより高まるはず。
そして普通のイヤホンとしても非常に多機能なモデルなので、普段遣いのイヤホンとしても当然オススメです!
なお旧モデルの「Amazfit PowerBuds」のレビューも当サイトでは掲載しておりますので、興味のある方は下記の関連記事からどうぞ。
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