最近はApple Watchを筆頭に、町中でも身につける人を見かける機会が増えてきたスマートウォッチ。
「自分も買ってみようかな」と興味を持っている人も増えているでしょう。
しかし、スマートウォッチは多くの人にとっては身近なアイテムではないので、選ぶのが非常に難しいです。
どんなブランドがあって、価格の相場観がどのくらいで、どんな機能が搭載されているのかを知らない人が大半でしょう。
そこで今回の記事では、スマートウォッチ選びの基礎知識について、12のポイントに絞って徹底解説を行います!
なお、スマートウォッチに何ができるのかを先にザックリ知りたい方は、下記の関連記事からご一読を。
【関連記事】スマートウォッチにできること8選。Suica決済、スマホの通知受取、睡眠の記録など、日常が便利になる機能が満載!
スマートウォッチ選びの基礎知識12選はここから!
①価格は数千円~10万超えまでピンキリ
スマートウォッチに興味がある人のなかには、「スマートウォッチって4~5万円くらいするんでしょ?」と思っている人もいれば、「ドンキで3000円くらいで売ってるのを見て、意外と安いんだなと思った」という人もいるでしょう。
どちらの実感も間違ったものではなく、スマートウォッチの値段はピンキリです。
後述のように安物の製品には粗悪品も目立ちますが、XiaomiやOPPOの製品のように、3000円台でも高性能なスマートウォッチが実はあったりします。
一方でApple Watchの最新シリーズは6万円程度と、値段もそれなりに高くなります。
そしてウブロやタグ・ホイヤーのスマートウォッチになれば、価格は数十万円もします!
予算はどの程度でも、きちんと選べば「買ってよかった!」と思えるモデルは必ず見つかるはずなので、少し下調べをしてから買う商品を選びましょう。
②信頼できるブランドは20~30程度しかない
スマートウォッチをネットで検索すると膨大な数のモデルがヒットしますし、ほかの家電では見かけないブランドも多いので、「どのブランドの製品がいいのか分からない!」という方も多いでしょう。
しかし、「グローバルで製品を展開している規模の大きなブランド」や「日本でおなじみの国産ブランド」など、信頼できるブランドだけに絞っていくと、その数は20~30程度しかありません。
そしてSuicaに対応しているブランドとなると、現状ではApple、Google、SONY(wena)、Garmin、Fitbit、Samsung(Galaxy)のみ。
なおクレジットカードのタッチ決済になると、Google系のWear OSを積んだ一部のスマートウォッチブランドで使うことができます(TicWatchなど)。
本格的にランニングやアウトドアに取り組む人には、Garmin、SUUNTO、Polarなど、選択肢となるブランドは限られてくるでしょう。
下のリンクでは、スマートウォッチを専門とする当サイトが、信頼できるモデルをブランド別にまとめていますので、ブランドから商品を選びたい方はぜひご一読ください。
③Amazonで数千円の謎ブランドは要注意
「スマートウォッチを探そう!」と思った人のなかには、Amazonで商品を検索する人も多いでしょう。
しかし、Amazonで「スマートウォッチ」と検索すると、ヒットするのは②で挙げた信頼できるブランドの製品ではなく、謎ブランドの謎の製品ばかり。
しかも見た目は有名なスマートウォッチそっくりに作っていて、レビューも数百件ついていたりするので、非常にタチが悪いです。
ただし、Amazonの検索でも、指定の文字列を追加すると、そうした謎ブランドの製品を一挙に除外できますし、怪しいブランドを見分けるコツも存在します。
詳しくは下記の記事で解説していますので、Amazonでの商品探しに苦戦していた方はぜひどうぞ。
【あわせて読みたい】
「買ってはいけないスマートウォッチ」の特徴6つ。謎ブランドの格安モデルや「Amazonの商品名に機能列挙」は要注意!
Amazonで信頼性の高いスマートウォッチを探す方法。怪しい製品を一挙に除外する裏ワザも!
④やっぱり最強はApple Watch。iPhoneユーザーなら筆頭候補に
信頼できるブランドだけに絞っても20以上の数があり、さらに各ブランドが手掛けるモデルから選ぶ……となると、候補は数百にもなります。
「そんなの選べない!」と思うかもしれませんが、iPhoneユーザーの方であれば、Apple Watchを選んでおけば、まず間違いありません。
Apple Watchはスマートウォッチの代名詞といえる存在ですが、知名度・人気だけでなく性能もピカイチ。
使い勝手の良さを考えても、スマートウォッチ界のナンバーワンであることは間違いないと断言できます。
下記の一覧表は、当サイトがスマートウォッチの主要機能の有無を紹介する時に使用するものですが、最新のApple WatchのApple Watch Series 9にはこの全ての機能があります。
ここまでオールラウンドな機能が揃っているスマートウォッチはApple Watchだけです。
しかも、廉価版のSEなら3万円代から手に入りますし、基本的な機能は最新のSeries 7とほとんど同じなので、予算が少なめの人にも非常にオススメです!
⑤スマホ通知、心拍測定、歩数やランニングの測定機能は大体ついてる
上記の機能表を見て「いろいろ機能があって、何を重視して選べばいいか分からない!」と感じる人もいるでしょう。
まず機能の観点で選ぶ際に意識すべきことは、「スマホの各種通知を受け取る機能」「心拍数を計測する機能」「歩数や消費カロリーを自動計測して、ランニング等の運動も計測できる機能」あたりは、ほぼ全てのスマートウォッチに搭載されているということ。
一定レベルの防水性も大半のモデルが備えているので、防水性も重視しなくて大丈夫な項目の一つです。
このあたりの機能は「搭載していて当たり前」と考えて、「ほかにどんな機能があるか」という点で候補を絞っていくのも一つの手でしょう。
【あわせて読みたい】スマートウォッチの20の主要機能を詳しく紹介! 商品選びの基準になり、自分に最適なモデル探しに役立ちます
⑥同じ機能を搭載していても精度や使い勝手には雲泥の差あり
さらに機能の話を続けると、スペックとしては同じ機能を搭載していても、その機能の精度や使い勝手はモデルにより大きく異なります。
たとえば「スマホの音楽再生・停止が行える」という機能があるスマートウォッチを例に説明しましょう。
Apple Watchなどは、スマホで音楽を再生していると、自動でその曲がApple Watchの画面上に表示されますし、Apple MusicやSpotifyをトップ画面から一発で呼び出すことも可能です。
しかし、別のブランドのスマートウォッチでは、スマホの音楽の再生をするのに、画面を何回もスワイプしたり、ボタンを何回も押したりする必要があるものも多いです。
天気の機能も同様で、Apple Watchのようなモデルだと、呼び出すまでの操作は1タップや1スワイプで済みますが、何度も操作をしないと当日の天気も呼び出せないモデルもあります。
タイマーを作動することは大半のモデルでできますが、安物のモデルだと、タイマーの画面から別の画面に移ろうとすると、タイマーが止まってしまうもの(バックグラウンド動作ができないもの)もあります。
LINEもApple WatchやGalaxy Watchは内容まで読めてスタンプで返信ができますが、安いモデルは「LINEが届いた」ということしか分かりません。
Gmailなどのメールも同様です。
そして、タッチディスプレイの見やすさや・操作しやすさもモデルによって大きく異なるので、「こんなに音楽再生するのに・天気を見るのに手間がかかるなら、スマホ出したほうが早いじゃん!」と感じるモデルも多かったりするわけです。
それと同様に機能の精度についてもモデルにより雲泥の差があり、安物の製品では消費カロリーや移動距離の計測結果がいい加減な物も多いです。
字面上の多機能さにはあまり惑わされず、ある程度価格がするもの=信頼性が高いと考えて、商品を選ぶといいでしょう。
⑦「多機能さ」より「自分に必要な機能があるか」を重視しよう
また多機能さに惑わされないためには、「その機能、本当に自分は使うか?」と考えることも大切です。
たとえば「150種類のスポーツを計測できる!」といったように、計測できるスポーツの多さをアピールしている製品は多いですが、あなたはそんなに多くの種類の運動をしていますか?
大半の人はウォーキングとランニング、サイクリングをする程度でしょうし、あと日常的にするスポーツといえば、筋トレ、水泳、ヨガ、各種球技くらいでしょう。
なので計測できるスポーツは10くらいあれば別に困ることはなかったりします。
「Amazon Alexaが使える」「スマホの音楽が再生できる」などの機能も、その機能を普段から使わない人には何の意味もありません。
……というふうに考えていくと、自分に本当に必要な機能が絞れてくるはずなので、その機能が搭載されている製品を選ぶといいでしょう。
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⑧先進的な機能ほど精度にまだ課題あり
もう一つ機能について言えることは、先進的な機能ほど使い勝手や精度にはまだまだ課題があるということ。
たとえば最近のスマートウォッチでは「血中酸素濃度」の測定機能がついているモデルが増えていますが、どのブランドも「医療機器ではない」ということを明記しています。
つまり、正確な結果を求めるのであれば、やはり専用機器(パルスオキシメーター)が必要で、スマートウォッチが測定する数値はあくまで参考程度にしか使えないということです。
それは、「体組成計」「皮膚温の測定」「ストレス計測」などの健康機能でも同様です。
体組成計は専用の体組成計のほうが精度が上ですし、皮膚温の測定は体温の測定とは別物で、やはり精度は未知数。
「ストレス計測」も流行の機能ですが、その数値を生活改善にどう生かすのかは、使っていてもよく分からないことが多いです。
なお一方で「心拍数の計測」や「移動距離の計測」などは精度が高いモデルは実際にあり、消費カロリーの計測なども一定の信頼性がおけるものが多いです。
あまり先進的な機能に惑わされず、基礎的な機能がしっかりしているかで製品を選ぶのがいいでしょう。
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⑨予算で選ぶなら「1万円以下」「1万〜3万」「3万以上」の3つから
上記のようなことを踏まえたうえで、スマートウォッチを予算別に選ぶとしたら、「1万以下」「1〜3万」「3万以上」の3分類から自分に合った予算を選ぶといいかな、と思います。
なぜ、この価格帯の分類にしたかというと、まず「1万以下」は信頼できるスマートウォッチの最安値の価格帯だから。
この価格帯には、Xiaomi、Amazfit、OPPO、HUAWEIといったグローバルブランドの、細身のバンド型スマートウォッチが集中しており、安さを重視した場合の限界値が3000円~5000円前後になるからです。
たとえば下記のXiaomi Smart Band 8 Activeは3480円ですが、スマートウォッチの基本機能はバッチリ揃っています。
一方で1万円程度~3万円程度になると、製品の選択の幅はグッと広がります。
この価格帯では、Suica対応のスマートウォッチ(Fitbit Chargeシリーズ)も手に入りますし、ランニング向けモデルの入門機(GarminのForeAthlete 55)なども手に入ります。
そして5000円前後の価格帯のモデルと比べると、ディスプレイが大型化して使い勝手のいいものが1万円程度から増えてきます。
『HUAWEI WATCH FIT 』シリーズのような、比較的大型のディスプレイを備えた1万円前後バンド型のモデルは最近流行で、多機能なだけでなく使い勝手も非常にいいものが多いです。
Xiaomi、Amazfit、Huaweiなどのブランドも、この価格帯では商品が非常に充実しています。
そして3万円を超えると、Apple Watchの廉価版のSEをはじめとして、Galaxy WatchやFitbit Senseなど、 各ブランドの最新フラッグシップモデルが徐々に手に入るようになります。
またランニングやアウトドアに本格的に取り組む人には、Garmin、SUUNTO、Polarといったブランドの上位機種がこの価格帯から手に入ります。
またスマートウォッチでもラグジュアリーブランドを求める人には、10万円を超えた予算でApple Watch HERMESや、HUBLOT、TAG Heuerなどのモデルも用意されています。
10万円超えのものは、性能が良いというよりも、素材が特別なもの(チタン)だったり、見た目やデザインが特徴の高級時計的なものと考えたほうがいいでしょう。
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⑫店頭で見れる製品は一度は見て・触ってみよう
と、スマートウォッチを選ぶ際の基礎知識について色々と書いてきましたが、大事なことは「店頭で実際に商品を見て、触ってみること」。
お目当てのモデルが店頭にない場合も、他のモデルを店頭で触ってみることが比較対象に役立ちます。
「大画面で操作しやすそうだったけど、ディスプレイの感度がメチャクチャ悪いな!」とか、「思ったよりどのスマートウォッチも画面が大きいし、私には細身のバンド型のモデルが合っているのかも……」といった発見や新たな気づきもあるでしょう。
ここまで書いてこなかったことでは、画面の大きさは一つのポイントで、大画面のスマートウォッチの多くは女性が身につけると「大きすぎてファッショナブルには見えないもの」が大半だったりします。
そうしたサイズ感などは実際に見に付けてみないと分からないことが多いので、ぜひ大型の家電量販店などに足を運んでみましょう!
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