Amazfitのフラッグシップモデル「Amazfit GTR 3 Pro」
近年、続々と新製品を発表し急成長を遂げているスマートウォッチブランド「Amazfit」。
Counterpoint Research社が発表した最新の「Global Smartwatch Model Tracker」によると、2021年第3四半期の世界のスマートウォッチ出荷台数で世界第3位にまで登りつめました。
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そのAmazfitが2021年10月に発売ハイエンドモデルが「Amazfit GTR 3 Pro」です。
下記が当サイト調べのスマートウォッチ主要スペック表ですが、大手4社以外は参入できていないキャッシュレス決済を除くと、あらゆる機能を網羅している多機能ぶりです。
■搭載スペック(編集部調べ)
なお本モデルでは低消費電力の独自OS「Zepp OS」を開発・採用し、標準的な利用で約12日間、フルに機能を使っても6日間のバッテリー駆動。
ワンタップで血中酸素レベルを含む4つの健康指標を同時に測定できるなど、様々な革新的機能が搭載されています。
今回はさまざまな健康管理機能をを備えた、Amazfitのフラッグシップモデルをレビューしていきます。
外観とウォッチ画面表示
まずは外観チェック。
大型のリューズクラウンとプッシュボタンが搭載されており、デザイン的にはクラシカルで上品な印象です。
ブラウンレザーバンドとの組み合わせで、アナログっぽいウォッチフェイスを採用すると、一見してスタイリッシュなアナログウォッチのような雰囲気になります。
レザーバンドは柔らかいソフトタッチ。
筆者は少し皮膚が弱く、ラバーバンドだとかぶれやすいのですが、とても快適な着け心地でした。
レザーバンドの欠点は、汗を吸い込んでしまうのでスポーツにあまり適さないことですが、「Amazfit GTR 3 Pro」はワンタッチでベルト交換できる仕様になっています。
22mmの市販ベルトと併用してもいいでしょう。
画面は大画面化(1.45インチ)で、従来モデルと比較して15%アップ。
ケースそのものの大きさをほぼ変えずに表示エリアが広がっています。
ここのあたりはApple WatchのSeries 6からSeries 7へのバージョンアップと似たポイントかもしれません。
Ultra HD AMOLEDディスプレイの文字盤解像度は480×480px/331ppiで、かなりの高精度になっています。
多彩なウォッチフェイス
ウォッチフェイスもプリインストールのものから、追加インストールできるものまで100種類以上のラインナップ。
新OSのおかげか、アニメーションウォッチフェイスもたくさん用意されています。
まるでスマートフォンのような滑らかな操作感
独自の新OSであるZeppOSになり、アニメーションの動作も非常にスムーズになった印象を受けました。
タッチスクリーンでのスワイプ操作もできますが、リューズクラウンのダイヤルを回すことでもスクロールができます。
まるでスマートフォンを操作しているかのような滑らかさです。
ライフログ機能
■睡眠/呼吸
睡眠は「深い眠り」「浅い眠り」「レム睡眠」「覚醒」の4パターンと心拍数を1つのグラフで表示してくれます。
心拍数が一緒に表示されるのは見やすいですね。
上記の計測結果だと、5時くらいに覚醒して心拍数が一気に上がっているのですが、きっと悪夢でも見てガバッと起きたのでしょう(まったく覚えていませんが)。
また、「呼吸困難の疑い」のログも同時に取ってくれています。
睡眠計測のグラフと合わせて確認して、睡眠の質を深いレベルで確認することができます。
■血中酸素濃度(SPO2)の常時計測
この「Amazfit GTR 3 Pro」の革新的な機能として「血中酸素濃度の常時計測」があります。
血中酸素濃度を測定するセンサーはまだまだ正確ではなく、その時々によって誤差が大きい印象があります。
ただし、それを常時計測してグラフ上で平均値を見ることができるので、実際の血中酸素濃度を容易に類推することができます。
表示では「90%」となっていて、本当に90%ならばすぐに救急車を呼ばなくてはいけないレベルなのですが、グラフの一覧で見ると95%〜97%程度が平均値であるように読み取れます。
現状のセンサーのレベルであれば、常時計測にしておくと実際の血中酸素濃度を知ることができそうです。
もともと10日以上のロングバッテリーですし、常時計測にしていても1週間程度はバッテリーが持ちますので、常時計測をオンにすることに障害はなさそうです。
■ストレス
上記の血中酸素濃度と同様に、「ストレス」の常時計測もできます。
血中酸素濃度に比べ、ストレスが高いとどのようなデメリットがあるのかは曖昧ですが、1日の振り返りをするのはいいことかもしれません。
■体温
「Amazfit GTR 3 Pro」はセンサー部分で体温を計測することができます。
ただしここでいう「体温」は内部の一般の体温計で測定する体温ではなく、表皮部分の体温になります。
ですので、睡眠時のようにベッドに入っている時などは表皮体温は高く、外出時などは低くなります。
この機能をどのように使いこなすかはユーザー次第だと思われますが、上手く使えば自分の体調管理の役に立つかもしれません。
■ワンタップ測定
上記のような血中酸素濃度やストレス、表皮体温などの常時計測ができることが「Amazfit GTR 3 Pro」の革新性ですが、「血中酸素濃度」「心拍数」「ストレス」「呼吸速度」を1回の測定で測ることができる機能があります。
意外とどのスマートウォッチにもなかった機能で、体の不調が気になった時などはこの「ワンタップ測定」を試してみるのがいいでしょう。
大体30秒程度で測定が完了しますので、その間は手を動かさず、リラックスした状態で計測します。
運動トラッキング機能
ライフログ機能が充実している「Amazfit GTR 3 Pro」ですが、他のスポーツ用スマートウォッチと同様に運動トラッキング機能も充実しています。
■PAI(Personal Activity Intelligence )
Amazfitシリーズと、パートナー企業であるXiaomiのスマートウォッチで使われる指標で「PAI」(パイ=Personal Activity Intelligence )という数値があります。
「PAI」は、スマートウォッチ着用者の性別、年齢、身長、体重や、測定した心拍数をもとに計測される数値で、スマートウォッチが利用者個人にパーソナライズされた目標設定をして、その数値が1週間で100をキープすることを当面のゴールとします。
ただし、このゴールを迎えても翌日には1週間前に獲得したPAIが消滅するため、少なくとも1週間前と同等の運動をしないとPAIの数値が100を割り込んでしまいます。
それぞれの個人レベルに合わせて継続的な運動を促してくれる機能としてはかなり有効な方法かもしれません。
■GPSと連動したランニングトラッキング
「Amazfit GTR 3 Pro」大きな特徴として、正確なGPS精度があげられます。
世界の5つのGPS衛星をキャッチできるGPSセンサーで、世界中のどこにいても正確な位置情報を取ることができます。
筆者はアスリートではありませんが、運動機能維持のトレーニングとして定期的にランニングを取り入れています。
そしてランニングをスマートウォッチでトラッキングする際に最も大切だと思っていることは「自分が何メートル走ったかを正確に刻んで教えてくれること」です。
本当は950メートルしか走っていないのに1km走ったという通知が来ると、「あれ、今日はめちゃくちゃ調子がいいのかな」と勘違いしてしまいます。その逆もまた然りで、1km走ったはずなのにスマートウォッチ上では950メートルの表示が出ていると「今日はものすごく体が重いのかな」と感じてしまいます。
そういう意味では許容できる誤差はせいぜい1〜2%でしょうか。
ですので、GPSの計測が正確なこの「Amazfit GTR 3 Pro」はランニングにぴったりのスマートウォッチと言えるでしょう。
■心拍計測の正確性
上記と同様に、トレーニングの振り返りをする際に最も大切なのは正確な心拍測定です。
今回は170bpmを超えるような測定はしませんでしたが、高い心拍数の値を正確に計測してくれると、心拍トレーニングのやりがいがあります。
こちらは別の機会に試してみようと思います。
その他の便利な機能
■音楽インストール&再生
世界3位の出荷量を誇るAmazfitのフラッグシップモデルだけあって、さまざまな機能が搭載されていますが、ユニークな機能として「音楽データをスマートウォッチに保存」する機能があります。
通常のスマートウォッチは「スマートフォンの音楽プレーヤーのコントローラー」としての役割しかありませんが、この「Amazfit GTR 3 Pro」は音楽データそのものをダウンロードして再生することができます。
方法としては「Zeppアプリのプロフィール」→「マイデバイスのAmazfit GTR 3 Pro」→「アプリの設定の音楽」→「ミュージックをアップ」をタップして、スマートフォンのストレージから転送します。
スマートフォンのストレージはiPhoneなら「iCloud Drive」などに予め音楽データを入れておけばすぐに転送することができます。
「Amazfit GTR 3 Pro」で再生する音楽はウォッチに搭載されているスピーカーから、結構な音量で流れてきます。
意外と音質も良く、車の運転などをしている時など意外と重宝するかもしれません。
■スピーカー通話
「Amazfit GTR 3 Pro」にはスピーカーもマイクも搭載されていて、Bluethoothで接続されている携帯電話の受話器として使うこともできます。
腕時計に向かって話しかけていると、1970年代のアニメなんかに出てくるような近未来感があります。
通話だけでなく、発信もすることができますので、こちらも車の運転中などは意外と便利に使えそうです。
価格とまとめ
さて、気になる価格はというと、39,800円(税込)となっています。
Proモデルでない「Amazfit GTR 3」は34,800円(税込)で、違いは主には画面サイズ(「Amazfit GTR 3」は1.39インチ)のみですが、5,000円程度の差であればせっかくのフラッグシップモデルですからPro版の方がおすすめかもしれません。
売価:39,800円(税込)
機能的にもデザイン的にも大満足の1本ですので、クリスマスプレゼントや自分へのご褒美などに購入することを検討してみてください。
なおAmaziftは「Amazfit 年末福袋キャンペーン【1台購入で、もう1台おまけ!】」というキャンペーンも公式サイトで実施中なので、公式サイトでの購入も非常におすすめです。
Amazfit 年末福袋キャンペーン【1台購入で、もう1台おまけ!】
内容: キャンペーン期間中で「Amazfit GTR 3 Pro」、「GTR 3」、「GTS 3」を購入する方に、もう1台のスマートウォッチをおまけとして贈呈いたします。
プレゼント詳細:①「Amazfit Bip S Lite」、「Amazfit Bip S」のいずれか:先着180台限定※②「Amazfit GTS 3」:抽選で20名様
・実施期間:①12月10日(金)~12月22日(水) ②12月24日(金)に抽選
・URL:https://www.amazfit.jp/blogs/pickup/lb20211210
※贈呈するスマートウォッチの種類・色は指定できません