スマートウォッチに興味があって、Amazonなどで検索をしてみたところ、「活動量計 歩数計 カスタムダイヤル Line Ins Twitter SMS 電話 通知 IP68防水 画面の明るさ調節 複数のスポーツモード ストップウォッチ 音楽再生 目覚まし時計」のように機能が列挙された商品が多く、「何を重視して選んだらいいのか分からないよ!」と思った方は多いでしょう。
そこで当サイトでは、スマートウォッチを紹介する際に下記のような主要機能の一覧表を用意し、視覚的に「この機能があってこの機能はないのか」と分かるようにしています。
ただ、こちらの表でも、スマートウォッチ初心者には「何だかよく分からない」というう機能もあるでしょう。
そこで今回の記事では、スマートウォッチを選ぶ際に「重視すべき機能」、「そこまで重視しなくてもいい機能」、「あると地味に便利な機能」、「だいたいの機種には付いているので『搭載しているのが当たり前』と思ったほうがいい機能」などを徹底解説します!
【関連リンク】
「買ってはいけないスマートウォッチ」の特徴6つ。謎ブランドの格安モデルや「Amazonの商品名に機能列挙」は要注意!
https://www.smartwatchlife.jp/8581/
「あるのが当たり前」の機能は何か?
まずは「だいたいのモデルには付いているので『あるのが当たり前』と思ったほうがいい機能」から解説していきます。
スマートウォッチにデフォルトで付いている機能が分かれば、「これはどの機種にも付いてるから、ほかを判断基準にして選ぼう」と考えられるようになり、選択肢の絞り込みが容易になるからです。
「搭載しているのが普通の機能」の代表例
そうした「搭載しているのが普通の機能」の代表例は以下のものです。
・スマホに届いた電話、LINE、SNS、カレンダーなどの通知を受け取れる
・歩数、移動距離、消費カロリーなどを計測できる
・生活防水レベルの防水性
上2つは分かりやすく言えば「スマホの通知受取機能」「日常レベルの運動のトラッキング機能」です。
これらはスマートウォッチの代名詞的な機能であり、超怪しい謎メーカーの格安モデルを含めて、ほぼ全てのモデルが搭載しています。
安物のスマートウォッチだと、通知機能があるはずなのに全然通知が届かなかったり、計測している歩数がメチャクチャだったり、いつ測っても心拍数がだいたい一緒だったりするのですが、大手ブランドの製品を選べば、普通はまともに機能します。
そして防水性も気にする人は多いようですが、大半のスマートウォッチは生活防水レベルの防水性(IP68)は付いています。
そのため大半のスマートウォッチは水がかかったくらいでは壊れないので、これも気にしなくて大丈夫です。
ただ、レザーバンドとセットの製品はバンドが水濡れに弱いので、その点は注意が必要です。
なお防水性能の表示について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
心拍計測や睡眠計測も定番の機能
また最近のスマートウォッチでは
・心拍計
・睡眠の記録機能
あたりもデフォルトになりつつあります。このあたりも安い機種は搭載していても精度が低かったりするので「5万円のモデルも5000円のモデルも睡眠の記録機能が付いてるから、5000円のモデルにしよう!」みたいな選び方はしないほうが吉です。
ちなみに大手ブランドの一覧は下記の関連記事で紹介しています。
選ぶ際に重視したほうがいい機能とは?
続いては、使い勝手を大きく左右する「選ぶ際に重視したほうがいい機能」についてです。
代表例は何といっても
・Suica等のキャッシュレス決済機能
です。現在(2024年8月頭)の日本で、Suica等のキャッシュレス決済に対応しているスマートウォッチのブランドは、Apple(Apple Watch)、Google(Google Pixel Watch)、Samsung(Galaxy Watch)、Garmin、Fitbit、SONY(wena)の6つのみ。
つまり大手ブランドでも対応しているブランドは限られており、知名度が比較的高く機能も多彩なHuawei、Xiaomi、Amazfit、SUUNTOなどのスマートウォッチは、まだキャッシュレス決済に対応していません。
Suicaの決済機能を使いたいなら、自動的に上記の6ブランドから製品を選ぶことになるわけです。
なお、「私は現金派だから」「スマホでの決済で十分便利だからスマートウォッチは決済機能なしでいい」という人も当然いるでしょうし、そう割り切っている人はキャッシュレス決済機能は重視しなくてOKです。
ちなみにキャッシュレス決済に対応した主要な機種は下記の記事で紹介しています。
2023年11月時点の「Suicaが使えるスマートウォッチ」12選。Apple Watch、Fitbit、Google、SONY、Galaxy、Garminの主要モデルを網羅!
そのほかの「あると便利な機能」
・音声アシスタント(Alexa、Googleアシスタント)
・画面の常時表示
・アプリの追加機能
上記のあたりの機能は、搭載していると非常に便利です。
音声アシスタント(Alexa、Googleアシスタント、Siriなど)も、5000円以下の格安モデルには搭載されていないことが多いです。
そして1万円前後のモデルでは、搭載をしていても反応がメチャクチャ遅い場合があるので注意です。
自宅をスマートホーム化している方などは使い勝手の良さに慣れているかもしれないので、搭載の有無をチェックしておきましょう。
また「画面の常時表示」とは、言葉の通りディスプレイを常に表示しておける機能。
安物のモデルにはこの機能がなく、手首を顔に向けてかざさないと画面がオンにならないモデルも多いです。
この画面の常時表示は、ないと不便に感じる人も多いと思うので、対応しているか確認してみましょう。
Apple WatchはSeries 5以降は画面が常時表示になりましたが、常時表示のスマートウォッチは使い勝手が非常にいいぶん、バッテリーの文字時間が短めになっています。
またスマホのように自在にアプリを追加できる機能もあると便利。
この機能に対応しているのは、基本的にApple WatchとGoogleのWear OSを搭載した高性能モデルのみです。
このあたりも「人によっては重視すべき機能」
以下のあたりも「人によっては重視すべき機能」といえます。
・スマホの音楽再生等の操作機能
・スマートウォッチ単体での音楽再生
・GPS、気圧高度計
スマホで聞いている音楽を再生・停止したりする機能は、日常的に音楽を聞く人には欲しい機能でしょう。
スマートウォッチでその操作ができると便利なのか……というと、筆者は「そこまで利便性は変わらないんじゃないか」と思いますが、気になる人はチェックしておきましょう。
なお、日常使用向けの高性能なモデルなら、この機能はだいたい搭載しており、Spotifyなどのサブスクに対応しているモデルもちょこちょこあります。
そしてランニングやサイクリングなどのログ(記録)を位置情報データも含めて取りたい人や、登山等のアウトドアアクティビティで位置情報データを使いたい人にはGPSの搭載有無が重要になるでしょう(あと気圧高度計の有無なども)。
GPSについては、5000円以下の安物のモデルにはまず搭載されておらず、数万円する高性能なモデルでも搭載していないものが結構あります。
バッテリーの持ち時間は「長けりゃいい」わけじゃない!
上記の一覧表に記載の機能のほかで、購入時にチェックすべき大事な性能としては
・バッテリーの持ち時間
があります。
よく知られているようにApple Watchはフル充電しても1日弱しかバッテリーが持たないので、その点で「バッテリー持続30日」と書かれているようなモデルに惹かれている人も多いでしょう。
ですが、Apple Watchの利用者の多くは「毎日充電するのもそこまで手間じゃない」と思っていますし(慣れちゃえばスマホの充電と同じです)、バッテリー持続が30日程度など長いモデルは、そのぶんだけ機能が貧弱で、画面の常時表示にも対応していなかったりします。
一方で、ハイスペックで多彩な機能を使えるモデルは、日常でガシガシ使うと1~2、3日程度でバッテリーが切れるのが普通です。
なのでバッテリーの持ち時間については「長ければいい」とは必ずしも言えず、その人の使い方やライフスタイルによって、合うモデルが変わってきます。
【あわせて読みたい】
バッテリー持続が18時間でもApple Watchが「買い」の理由
https://www.smartwatchlife.jp/20376/
見落としがちがのが「ケースサイズの大きさ」
あと性能ではないですが、多くの人が見落としがちで、買った後の後悔のもとにもなりやすいのが
・ケースの大きさ(直径)
です。Apple Watchも45mm前後(上の写真の左側)、41mm前後(右側)と2種類のサイズが用意されていますが、標準体型の女性の腕には45mmのサイズはけっこう大きめです。
そして他ブランドについても、スマートウォッチのケース(ディスプレイ)のサイズは普通の腕時計と比べてかなり大きめ。
見た目の雰囲気は女性向けでも、ケースサイズが46mmなどで、女性の腕には似合わないものが結構多いのです。
そしてデカすぎるサイズのものは、寝るときに着用して睡眠データを計測するにも邪魔になったりするので、その点も注意が必要。
なお男性については、Apple Watchは視認性が高く太めの指でも操作がしやすい45mmが人気。
またアウトドア向けのモデルも、ディスプレイが大型のもののほうが使い勝手が良かったりするので、「ケースサイズがデカい=使いづらい」というわけではありません。
ただ男女とも、45mmを超えるようなサイズのスマートウォッチがあったら、「ちょっとデカそうだけど大丈夫かな?」と考えてみましょう。
ぶっちゃけ「あまり気にしなくてもいい機能」とは?
以下は、搭載しているかどうか(機能・性能が充実しているかどうか)をあまり気にしなくていいのでは……と思う機能です。
・○○種のスポーツモード搭載
・ストレスやエネルギー残量のモニタリング機能
・皮膚温度の計測機能
・SpO2(酸素飽和度)測定機能
・VO2MAX(最大酸素摂取量)測定機能
まず一番上の「40種のスポーツモード搭載」のような各種運動データの記録機能については、多くのブランドが押しているポイントですが、「私、そんなに多種多様なスポーツをするかな……?」と冷静に考えてみてください。
相当なアスリートでもない限り、普段からする運動は限られているはずで、大多数の人はランニングの記録機能さえあれば事足りるはず。
運動能力の指標となる「VO2MAX(最大酸素摂取量)測定機能」についても、かなり本格的に運動に取り組んでいる人以外は不要といえるでしょう。
そして「ストレスやエネルギー残量のモニタリング機能」などは最近のトレンドですが、ぶっちゃけると「面白いけど、今ひとつ数字やデータを見ても何に活かせばいいのか分からない」というものが多め。おそらく次第にあまり見なくなるはずです。
また「皮膚温度の計測機能」「SpO2(酸素飽和度)測定機能」などは、まだまだ数値の信頼性が発展途上。「皮膚温度の計測機能」については、そのデータを何にどう活かせばいいのか分からない人が多いでしょう。
このあたりは技術が進化すれば、将来的には便利な機能になっていくかもしれません。
【関連記事】
スマートウォッチのSpO2(酸素飽和度)測定機能とは? 「コロナ感染の有無」の判断材料になる?ならない?
https://www.smartwatchlife.jp/21060/
VO2Max(最大酸素摂取量)は心肺能力を測定する有力な指標!スマートウォッチでも計測可能
https://www.smartwatchlife.jp/23832/
地味だけど便利な機能
以下は、「地味だけど便利な機能」といえるものです。
・天気予報
・タイマー
地味に便利なのがタイマーと天気予報。
特にApple Watchなどは、腕元でサッと今日の天気を確認できたり、「タイマー3分」と話しかけてタイマーをかけられたりするのが便利で、かなり頻繁に使う機能でもあります。
いずれの機能も多くのスマートウォッチには付いていますが、「天気やタイマーの機能を即座に呼び出せるか」「そうしたよく使う機能をウォッチフェイス(ディスプレイに常時表示する画面)に出しておくカスタマイズ機能はあるか」などもチェックしておきたいところです。
便利なタイマー機能も、ディスプレイを何度もタッチ操作しないと呼び出せないのでは、「スマホを出したほうが早いじゃん!」となりますから(細身のバンド型のスマートウォッチにはありがちな話なので要注意です)。
いろいろ書きましたが「とりあえず買ってみましょう」
……と独断と偏見を交えながら色々と書いてきましたが、こうした「スマートウォッチを選ぶ基準」が分かったのはスマートウォッチライフ編集部が多種多様なスマートウォッチを使用して、ときにはダメな製品にも当たって痛い目も見てきたから。
少なくとも「とりあえず何か使ってみないことには、スマートウォッチの便利さは分からない」といえるので、気になるものを買って使ってみることをオススメします。
誰にでもオススメできるのはApple Watchか、「お試し気分」で購入できる1万円以下の格安モデルなどになるので、以下の関連記事を参考にチョイスしてみてください。
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目的別スマートウォッチの選び方。主要ブランド・モデルを網羅!
https://www.smartwatchlife.jp/18841/
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