6月に発表されたApple Watch向けの次期OS「WatchOS 8」。
正式なリリースは今年秋ですが、一足先に試用できるパブリックベータ版が公開されています。
今回のアップデートで新たに搭載される新機能を中心に、さっそく試してみました。
マインドフルネスの新機能「リフレクト」
「マインドフルネス」アプリには、これまでの「呼吸」に加えて「リフレクト」が新たに登場。
自分を見つめるための質問が表示され、開始すると1分間、幻想的な模様が揺れ動くアニメーションが表示されます。
終了時には心拍数も表示。実践時間は「ヘルスケアアプリ」の「マインドフルネス」の項目に記録されます。
使用した感想としては、具体的な質問が出ることで「呼吸」に比べて集中しやすい感じがしました。「呼吸」と交互に取り組んでもよさそうです。
通知を減らせる「集中モード」
「集中モード」は、「仕事」「睡眠」などの目的別に通知内容をカスタマイズできる新機能。iOSやiPadOS、macOSにも今秋のアップデートで導入されます。
まず、iPhoneから集中モードの種類を選び、通知を許可する相手やアプリの設定を行います。今回は「仕事」を設定してみました。
一度設定を行えば、Apple Watchのコントロールセンターからモードを選択できるようになります。「1時間」「ここを出発するまで」などから有効にする時間を選ぶと集中モードに切り替わり、同じAppleアカウントを使っている全デバイスに適用されます。
集中モードの有効化はどのデバイスからも行えますが、iPhoneだと有効化の操作の際に既存の通知などが目に入って気が散る可能性もありそうです。
Apple Watchからの操作は、一直線に集中モードへの切り替えだけを行える点に優位性があると感じました。
自動トリミングが便利で面白い「ポートレート」文字盤
「ポートレート」文字盤は、iPhoneのポートレートモードで撮影した写真を使った新しいウォッチフェイス。
まず、iPhoneの「Watch」アプリの文字盤ギャラリーで「ポートレート」を選び、使用する写真を選択。時刻表示のスタイルや画面下部に表示する情報を選んで「追加」をタップすれば、AppleWatchに文字盤が表示されます。
従来の写真を使った文字盤との大きな違いは、人物が中央に配置されるように自動でトリミングされる点です。たとえば、今回使った夜景スポットのポートレートは、元の写真では人物が画面端に写っています。従来の「写真」の文字盤の場合、そのまま正方形に切り抜かれてバランスの悪い構図になってしまいます。
手動でトリミングなどの作業を行わなくても、写真を選ぶだけでベストな構図で文字盤を作成してくれるのは、とても面白いと感じました。
WatchOS 8ではこのほかにも、さまざまな機能が追加・アップデートされています。「ヘルスケア」アプリでは睡眠中の呼吸数を記録できるようになり、「メッセージ」ではGIFアニメーションの送信に対応。
また、「写真」アプリからはメールやメッセージで写真の送信が可能になり、おすすめ写真が自動表示される「メモリー」にも対応。秋からは、Apple Watchをさらに便利に楽しく使えるようになりそうです。
●執筆者:酒井麻里子
ITライター。スマホ、PC、ガジェットなどのレビューや企業取材、アプリ・サービスの解説記事を執筆。Twitterでは、デジタル関連の気になる話題や、ちょっと役立つ小ネタを発信。
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