電子マネー対応スマートウォッチが急激に増加中!
スマートウォッチで一度使いはじめると手放せなくなる機能が「キャッスレス決済」です。
これまでキャッシュレス決済が可能なスマートウォッチといえば、早くからSuicaやPaypayに対応していたApple Watchのイメージが強かったのですが、2020年からは『Garmin』の一部スマートウォッチや、ソニーの「wena 3」もSuicaへの対応をスタート。『Fitbit』もVisaタッチ決済への対応を開始と、キャッシュレス決済が可能なスマートウォッチが一挙に増加しています。
ますます便利になるキャッシュレスはこれからの必須機能
そのキャッシュレス決済の何が便利かというと、一つはやはり会計のスピーディーさ。Apple WatchのSuicaなどは「腕を伸ばしてタッチするだけ」で決済ができるので、コンビニなどでの会計の早さは、現金払いやスマホ決済と比較しても圧倒的に上。もちろん改札の通過も非常に楽です。
そのほかにも「現金払いやクレジットカード決済よりもポイントの還元率が高い」「タッチやバーコードの読み取りで支払いが完了するため、クレジットカード決済のときに心配なカード番号や暗証番号を盗み取られるリスクがない」など、キャッシュレス決済には多くのメリットがあります。節約好きな人にも、セキュリティを重視したい人にも、スマートウォッチのキャッシュレス決済は大注目の存在なのです。この記事ではそんなキャッシュレス決済の基本をお伝えします。
スマートウォッチで使えるApple PayやGoogle Payって何?
Apple Payとは非常に簡単に言えば、「Apple WatchやiPhoneなどのApple製品をおサイフ代わりに使えるキャッシュレス決済の総称」のこと。Apple WatchではSuicaや各種のクレジットカードに紐付いたiD、QUICPayなどのキャッシュレス決済が使用可能ですが、その総称が「Apple Pay」というわけです。
大きな話題になった「Pay Pay」などの「○○ペイ」は、日本の各事業者が独自に展開するQR決済サービスなので、その違いにご注意を。なおGarmin PayもApple Payと同じく、Garminのスマートウォッチで使えるキャッシュレス決済の総称です。
そしてApple PayもGarmin Payも「支払い方法の総称」のため、レジでの支払いで「Apple Payで」「Garmin Pay」でと伝えても、相手には決済方法が伝わらないのです。支払いの際は、「iDで」「Suicaで」「VISAのタッチ決済で」など、具体的な決済サービス名を伝えるようにしましょう。
キャッシュレス決済って何がいいの?その3つの理由とは
ますます普及してきたスマートウォッチのキャッシュレス決済。ここでは、キャッシュレス決済を使うべき3つの理由を改めて紹介します。
理由1 財布を出す手間が不要!
いちばんの魅力は、レジでの会計がスピーディに終わること。スマートフォンでも各種のキャッシュレス決済が可能ですが、腕に付けているスマートウォッチでの決済のほうが、早さと手軽さは上です。Apple WatchのSuicaは事前に設定をしておけば、画面の操作は一切不要でタッチのみで決済が可能。圧巻の早さで、一度始めたら手放せなくなるはずです!
理由2 手元に支払明細が残る
スマートウォッチやスマートフォンを通じてキャッシュレス決済を行うと、その決済履歴が自動で記録されるのもうれしいポイント。Apple Watchなら時計の画面上でも履歴の確認が可能です。なお決済履歴はもちろんスマホでも確認できます。他のアプリと連携して家計簿や帳簿作成にも活かすことが可能で、確定申告などにも利用できます。
理由3 現金払いよりオトク!
まずクレジットカードの決済では、支払いごとに0.5~1%程度のポイント還元を受けられるのが通例。そしてクレジットカードからSuicaなどにチャージをして、スマートウォッチで決済をすれば、さらに1.5%ポイント加算と、“ポイントの2重取り”が可能なケースも。また各種キャッシュレス決済は、ポイント高還元のキャンペーンも定期的に実施しています。
決済の方法は①タッチ決済と②QRコード決済の2種類
Suica・iD・QUICPay など、とにかくたくさんのブランドが踊るキャシュレス決済。多すぎてわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで、今回はスマートウォッチで使えるキャッシュレス決済ブランドを整理していきます。
詳細を説明する前に、大枠を整理しておきましょう。まずはキャッシュレス決済には2つの決済方法があることを押さえておくことが重要です。それは①タッチ決済と②QRコード決済。
①はデバイスを読み取り機器にかざすことで決済が完了します。②はQRコードをデバイスに表示し、お店側に読み取ってもらうもの。事前にチャージするプリペイドでお店側の読み取り機器の負担も少ないため、個人店舗等でも導入が進み、ここ数年で一番対応店舗が増えた決済方法と言ってもいいでしょう。
さて、この②のQRコード決済はApple WatchでPayPayが使えるのみなので理解しやすいのですが、問題は①のタッチ決済。①は、A.鉄道系 B.クレジットカード系と大きく2つに分けることができ、さらにB.クレジットカード系は「iD」「QUICPay」「Visaのタッチ決済」の3つに分けられ、対応店舗を競い合っているのです。以上の大枠を頭に入れたら、いよいよ各ブランドの詳細に進んでいきましょう。
決済方法①タッチ決済
いわゆるタッチ決済と言われる支払い方法は、かざすだけで通信できる通信規格「NFC」を使用したもの。スマートウォッチやスマホでも使用が可能な交通系ICカード(SuicaやPASMO)や電子マネー(iD、QUICPay、Edyなど)はこのタイプ。
■A.交通系電子マネーSuica、PASMO
日本の電子マネーの代名詞と言えるのが、JR東日本の発行する「Suica」や、関東を中心とした鉄道・バス事業者が手掛ける「PASMO」などのICカード乗車券の電子マネー。事前にチャージが必要なプリペイド式です。両者を含む交通系電子マネーが利用できる加盟店数は94万件。鉄道から大手コンビニ、飲食店まで幅広いお店で使えるのが魅力といえます。またQRコード決済のような画面操作も不要で、決済方法はタッチするだけ。会計のスピーディさも魅力です。
スマートウォッチではApple WatchとGarmin、ソニーのwenaがSuicaに対応。PASMOについても2020年10月からApple Payへの対応を開始し、Apple Watchでの使用が可能になりました。
■B.クレジットカード系電子マネー
クレジットカードと連携した電子マネー各種も、スマートウォッチでは使用可能。主要な電子マネー3種を紹介しましょう。
●iD
NTTドコモが運営する電子決済プラットフォーム。Apple Watchで使用が可能で、iDに対応したクレジットカードを取り込むと、すぐに使用が可能になります。大手コンビニや自動販売機など幅広い場所で使用が可能で、チャージ不要の後払い式を選べるのも手軽でうれしいですね。Apple Watch以外のスマートウォッチではソニーのwenaもiDに対応しています。
●QUICPay
170社以上のクレジットカード・デビットカード・プリペイドカードに対応した電子マネー。こちらもApple Watchとソニーのwenaが対応しており、対応カードを取り込むと使用が可能になります。コンビニやレストラン、タクシーやレジャーなど、全国121万ヵ所以上の場所で利用が可能で、iDと同様に使用可能な場所の多さが魅力のひとつです。
●Visaのタッチ決済
Visaカードの加盟店で、タッチ決済の対応マークがある店舗で利用が可能。Garmin、Fitbitの一部スマートウォッチがこの決済方式に対応しています。iDやQUICPayと比較すると使用可能な店舗は少なめですが、大手コンビニのセブン‐イレブン、ローソン、ミニストップのほか、飲食店やデパート等で対応する店舗も増えています。
決済方法② QRコード決済
PayPayの100億円還元キャンペーンで一気に注目度が高まった決済方式。スマホのアプリでQRコードやバーコードを提示して決済する方法が主流です。PayPayのほかLINE Pay、メルペイ、楽天ペイなど大手各社がサービスを展開しています。
●PayPay
QRコード決済の代名詞的存在で、Apple Watchで使用可能(スキャン決済は未対応)。加盟店数は260万カ所超と圧倒的な数で、大手コンビニ、スーパー、飲食チェーン店の多くで使用が可能なほか、個人経営の飲食店や美容院などでも使える店舗が目立つのが特徴。「Suicaは使えないけどPayPayは使える」という店も多いので、入れておいて損はありません。
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