「これAppleWatchの新モデルですか?ずいぶん高級感ありますね〜」なんて言いたくなるこちらのモデル。実際、お値段は340万(税抜)と目が飛び出るプライスなんですが、ブランドが『H.モーザー』と聞けば、納得できるというもの。というのもこの「H.モーザー」、1828 年に創設された時計マニアなら垂涎の独立系ブランドで、このくらいなら総じて想定内の価格という感じなんです。
ただ今回発表された「スイス・アルプ・ウォッチ ファイナル アップグレード」のコンセプトは想定外の斬新さ。ブランドの発表によれば、「スイス・アルプ・ウォッチは、コネクテッド ウォッチの台頭を受け、約200年に及ぶ時計製造の伝統と歴史を持つ H. Moser & Cie.(H. モーザー社)が、その機械式高級時計が持つ価値観に忠実に、なおかつ最先端のムーブメントを開発する必要性を示すために発売しました」とのこと。実際はお金が余っている裕福層がネタで購入する用途が思い浮かびますが、さすがは「H.モーザー」の時計、その作り込みは本物です。
人工素材の中で最も黒いベンタブラック®を採用したことで、盤面に吸い込まれそうな文字盤を実現したほか、時分針さえも黒く塗られてスマートウォッチのスクリーンのよう。6 時位置のスモールセコンドも圧巻。専用設計のディスクを使うことで、まるでディスプレイにデジタル表示されているような錯覚に陥ります。スマートウォッチに高級時計のウォッチフェイスを表示させることはよくありますが、伝統的なアナログ技でスマートウォッチをここまで再現した例はこれまでなかったのではないでしょうか。コンセプトの良し悪しは別として時計職人さんの技術力には頭が下がります。
遠目から見たら完全にApple Watchですが、高級感がビシバシ伝わってくるのは伝統ブランドが為せる技。
6時位置のスモセコは、一見完全にデジタル表示。ここまでやる職人さんに敬礼。
シースルーバックの裏蓋を見たら完全に高級時計そのもの。このコート・ド・ジュネーブ加工の美しさときたらたまりません。96時間のパワーリザーブを誇る手巻きキャリバーを採用しています。
●商品概要
・モデル名:スイス・アルプ・ウォッチ ファイナル アップグレード
・リファレンス:5324-1205
・ムーブメント:自社製手巻きキャリバー HMC 324
・振動数:18,000 振動/時
・ダイアル:ベンタブラック® ダイアル、ブラックのリーフ型の時針、分針、6 時位置のオフセット スモールセコンド
・パワーリザーブ:約 96 時間
・ケース:ブラック DLC コーティング ステンレススチール
・ケースバック:サファイアクリスタルを用いたシースルー
・サイズ:38.2 × 44.0 mm / 厚さ:10.5 mm
・風防:サファイアクリスタル
・ストラップ:ブラック アリゲーター レザーストラップ
・価格:340万円(税抜)
●公式ショップ
H.モーザー 直営店:「NX ONE GINZA」
東京都中央区銀座8丁目4-2 TEL.03-3573-7277 FAX.03-3573-7279
営業時間:12:00-19:00(火曜定休)