世の中はお盆休み真っ最中。帰省や旅行で飛行機を利用する方も多いのではないだろうか。SWL記者も飛行機で妻の実家へ帰省することに。ところで、昨今のスポーツ用スマートウォッチは高度を測れるモデルがほとんどだが、空の旅のお供に連れて行ったら一体どうなるのだろうか。『SUUNTO』のフラッグシップモデル『SUUNTO9 BARO』を装着し、いざ機上の人となった。
機内モードでも高度計は動く
「SUUNTO9 BARO」は気圧センサーを搭載した『SUUNTO』の現行最強モデルだ。気圧センサーは周囲の空気圧を測定して正確な気圧高度情報をユーザーに提供する。もちろん、旅客機には客室与圧装置が備えられており、機内は地上に近い快適な気圧に保たれているため、最強の「SUUNTO9 BARO」でも正確な高度を計測するのは無理があるが、飛行機ではどんな挙動を見せるのか興味は尽きない。
まず座席に座ってやることは、機内モードの設定だ。ケータイやタブレットと同じように、この「SUUNTO9 BARO」も機内モードが存在するため、飛行の前に必ず設定しておこう。機内モードにしても高度計は作動する。
注:撮影は他の乗客に配慮してスマホのシャッター音がより小さい動画で行った。以下の画像はすべて動画からの切り出しのため、ピントが甘いがご了承いただきたい。
離陸後まさかのマイナス高度でヒヤリ
羽田空港の滑走路を走り始めたときの高度計表示は28m。しかし、ふわっと機体が持ち上がった瞬間、高度がぐんぐん下降するではないか。機体の揺れなのか、動転したためなのか今となってはわからないが、時計がカメラからフレームアウトしてしまったので、画像は残せていないが、確かマイナス20mほど(腕元では)下降したはずだ。慌てふためいて時計から目を離し、外を見ると飛行機はどんどん高度を上げていく。まずはひと安心だ。外を見て一息ついてから時計を再度見ると今度は一転プラス表示、しかも100m超えである。離陸時はパイロットにとってもっとも忙しい時間のひとつと聞くが、こちらの腕元も負けずとも劣らずの忙しさだ。
最大高度は約1600mで高止まり
その後、腕元の高度表示は順調に上昇していく。挙動としては小刻みに1mごと上昇するのではなく、数秒に一回10mぐらいずつにぐんぐん上がる感じだ。シートベルト着用サインが消えたとき、「SUUNTO9 BARO」の表示は996m、座席のモニター上に表示された高度は7315mだった。もちろん誤差は大きいが、かなり高いところにいるというのは、腕元で認識できる。
その後、「SUUNTO9 BARO」の高度表示は1595mで高止まり、そのときのモニター表示は9144mだった。
数秒に約10mぐらいずつ上昇していく。
着陸時も冷や汗モノのマイナス表示
フライトは順調に続き、腕元の表示も1595mから動かないものだから、思わず油断してコーヒーを飲んだり機内誌を読んだりしていたら、いつの間にか高度を下げはじめていたのに気づく。「SUUNTO9」も離陸と同じように、約10mずつぐんぐん高度を下げていく。最終の着陸態勢に入ったとのアナウンスが入ったときは、「SUUNTO9」の高度表示は529m、機内モニターは2925mだった。その後時計ばかり凝視していたが、またもやヒヤッとする事態に。離陸時同様、ここでも高度がマイナスになったのだ。その時の機内モニターの表示は608m。離着陸時ともに、地上から1000m以下の高度では、「SUUNTO9」がマイナス高度を表示した。この高度では飛行機側で何らかの気圧コントロールをしているのか気になるところだ。着陸した瞬間はマイナス15mの表示、その後、飛行機が完全に静止するころには、高度は36m を指し示していた。
前述したように、機内の気圧が人工的にコントロールされている以上、高度センサーとGPSを使いながら正確な高度を叩き出す「SUUNTO9 BARO」で実際の高度を測るのは無理な話である。逆に、航空機の見事な与圧コントロールを可視化できるほど、「SUUNTO9 BARO」の気圧センサーが優秀だと感じられる空の旅であった。
かなり揺れていたので、ピントが甘いのはお許し頂きたいが、マイナス表示になったのが確認できる。
SUUNTO
SUUNTO 9 Baro Titanium
価格:¥79,088(税込)
※公開時点の価格です。価格が変更されている場合もありますので商品販売サイトでご確認ください。