お盆休みや連休シーズン、飛行機を利用する方も多いことでしょう。そんな「空の旅」でスマートウォッチの気圧高度計はどう動作するのか気になりませんか?今回は、『SUUNTO』のハイエンドモデル「SUUNTO9 BARO」を装着して飛行機に搭乗し、リアルな挙動を記録しました。
飛行機内でも高度計は動く!その理由は?
多くのスポーツ系スマートウォッチには、GPSとは別に気圧センサー(気圧高度計)が搭載されています。「SUUNTO9 BARO」もそのひとつ。これはGPSが使えない環境や登山時などに高度変化を読み取るのに適しており、飛行機内のような閉鎖環境でも測定可能です。
飛行機内では電波を発しないよう機内モードに設定する必要がありますが、それでも気圧センサーは動作します。周囲の気圧を検知し、その変化から相対的な高度を表示してくれるのです。

離陸直後に「マイナス高度」!? 不思議な挙動の理由
離陸前、高度表示は28mを示していましたが、機体がふわりと浮いた瞬間、高度がまさかのマイナス表示に。機内の与圧が変化した影響と考えられます。数秒後には100m以上のプラス表示へと一転し、飛行機の上昇に連動して高度も上昇していきました。

上空での高度表示は?気圧高度計の限界に迫る
巡航高度に達したとき、スマートウォッチの高度は約1600mで高止まり。一方で、機内モニターは約9000m以上を表示していました。これは、客室の気圧が標高約2000m付近に相当するよう人工的に保たれているためです。つまり、「SUUNTO9 BARO」は実際の高度ではなく、与圧された機内の相対的な気圧高度を表示していたのです。

着陸時も「マイナス高度」再び!
降下が始まると、時計の表示も再び下降。最終着陸態勢に入ると、高度が再びマイナス表示になりました。実際に着陸した際の表示はマイナス15m、その後、飛行機が完全に停止するころには36mに戻っていました。

気圧高度計は「相対的な高度」を測るもの
飛行機内でスマートウォッチの気圧高度計を使うと、「空の旅」がいつもと違った視点で楽しめます。ただし、気圧高度計は絶対的な高度を測るものではなく、あくまで気圧の変化に応じた相対高度。そのため、飛行機内では地上との「正確な高度差」は測れません。
とはいえ、気圧変化に対してこれほど敏感に反応する「SUUNTO9 BARO」は、スマートウォッチの気圧センサーの高性能さを可視化してくれる存在でもあります。
スマートウォッチの高度計は「空の旅」でも意外と楽しめる!
気圧高度計付きのスマートウォッチを持っている方は、ぜひ飛行機に乗る際に試してみてください。「高度の変化」や「機内気圧の影響」がリアルに感じられ、新たな発見があるかもしれません。
ただし、機内モードに設定することをお忘れなく。